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スンドゥブ市場、需要期に向けた店頭での露出アップがさらなる需要拡大のカギ

韓国ドラマやK-POPなどの韓流ブームを追い風に伸長を続けているスンドゥブの素。市場はまだ小さいため、喫食経験率を上げることでさらに拡大することができそうだ。秋冬の需要期に向けて、店頭で露出を図り需要アップをめざしたい。

丸大食品の「スンドゥブ」が圧倒的な強さでトップをキープ

 韓国の家庭料理のスンドゥブは、唐辛子のカプサイシン効果に加え、豆腐を使うことからヘルシーメニューとして人気だ。家庭で手軽につくれるスンドゥブの素も堅調に推移。韓流ブームの影響で中高年だけでなく若年女性からも関心を集めている。

 スンドゥブカテゴリーの販売金額構成比ランキング(2022年1月~12月)では、丸大食品の「スンドゥブ マイルド」がシェア31.39%でトップ、「スンドゥブ 辛口」がシェア20.79%で2位となった。この2商品が圧倒的な強さでシェア52.18%を獲得した。2007年発売の「スンドゥブ」は今年で17年目を迎えた。本格的な味わいが口コミで広がり、需要拡大が続いている。また毎年恒例のキャンペーンなどで新規ファンを獲得している。

スンドゥブは韓流ブームの影響で中高年だけでなく若年女性からも関心を集めている

 そのほか、個食3袋入りの「スンドゥブ マイルド」と「スンドゥブ 辛口」が10位と12位に入った。ベースのだしを海老に変えた「海老スンドゥブ」は13位で、鮮魚売場の活性化につながっている。15位の「辛そうなのに辛くないスンドゥブ」は「家族みんなでスンドゥブを楽しみたい」というユーザーの声から誕生したやさしい味わいの商品で、これまで取り切れなかった家族向けのスンドゥブとして需要を広げている。カテゴリーリーダーとして丸大食品ではさまざまなニーズに対応したスンドゥブを品揃えするほか、SNSを活用した情報発信やキャンペーン、喫食イベントなどで、継続的な需要拡大を図っている。

モランボンやニッスイ、エスビー食品が上位争い

 ランキング3位と4位には、コクと力強い辛さが特徴のモランボンの「スンドゥブチゲ用スープ 濃厚辛口」と、まろやかな味わいの「同 濃厚マイルド」が入り、シェアは16.7%を獲得。生鮮売場での展開で売上を伸ばしている。5位には、唐辛子とにんにくをバランスよくブレンドしたエスビー食品の「菜館 スンドゥブチゲの素 辛口」、6位と7位には、あさり、ほたて、はもの3種の魚介旨味だしを配合した「ニッスイ スンドゥブチゲの素」〈マイルド〉〈辛口〉が続く。

 そのほか、美山の「スンドゥブ」やダイショーの「赤いスンドゥブチゲスープ中辛」、モランボンの「豚スンドゥブチゲスープ」などがランクインした。

 スンドゥブの認知率は高いものの、喫食経験率はまだまだ低いため、食べたことがない人にも食べる機会を広げていくことが大切だ。豆腐だけでなく、肉や野菜など好きな具材を入れてアレンジしやすいスンドゥブは、秋冬の鍋シーズンにもぴったり。豆腐や鮮魚売場だけでなく、立ち寄り率の高い鍋つゆ売場での展開で、購買を促進したいところだ。