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「ご飯類メニュー」が拡大中!朝食の2023年トレンドを探る

2023年は新型コロナウイルス感染症の5類移行や食品の値上げラッシュなど、生活者を取り巻く環境が大きく変化している。そこで、今回は家庭の食卓を連続的に観察してきた食MAPデータから、朝食のトレンドを探っていく。

食MAP®とは、株式会社ライフスケープマーケティングが提供するマーケティング情報システム。1998年10月から首都圏30km圏内在住の主婦世帯を対象に、食品の購買、調理、消費までをパネル形式で調査したもの。

朝食は「ご飯類メニュー」が拡大

今回は家庭の食卓を連続的に観察してきた食MAPデータから、朝食のトレンドを探っていく(i-stock/kuppa_rock)

 食MAPデータから、2022年7月~23年6月期の朝食における主食メニューTI値を見ると、前年同時期に比べ「ご飯類メニュー」の出現が拡大しており、とくに手作りや残り物が増加している。背景には、パン類をはじめとする各食材値上げの影響などから食材を無駄なく活用し、節約を意識していることが推測できる。そのほかにも、冷凍・残り物のおにぎりや、手作りのかけご飯、お茶漬けなどが増加しており、時短・簡便需要も高そうだ。また、シリアルの出現も増加しており、簡便だけでなく栄養バランスなどのニーズも読み取ることができる【図表①】。

ご飯のお供は何が増加したか?

 22年7月~23年6月期の朝食は「ご飯類メニュー」の拡大に伴い、汁物やおかず類の出現も増加した。食MAPによると、汁物全体TI値は259.3となり昨年度の248.0と比べ104.6%、おかず全体TI値は1139.7となり昨年度の1095.1と比べ104.1%であることがわかっている。

 「ご飯類メニュー」と同時に出現した汁物メニューの詳細を見ると、「ご飯類メニュー」と相性がよい(通常差プラス)メニューは味噌汁だが、前年と比べると減少傾向だ。一方で、中華・エスニックスープやコンソメスープが好相性かつ昨年度と比べ出現も増加しており、「ご飯+味噌汁」といった従来の献立にとらわれない食卓が増加しているようだ。そのほかに、「ご飯類メニュー」と「はるさめスープ」の同時出現TI値が今年度は2.6となり、昨年度の1.0と比べ増加していることがわかっており、関連商材の動向把握も必要になりそうだ。

 次に、おかずメニューの詳細を見ると、納豆や海苔など調理が不要で経済的なメニューが増加しているほか、卵焼きや目玉焼き・ハムエッグなどが鶏卵価格高騰にもかかわらず増加。価格高騰とはいえ、調理の手軽さや汎用性も高いことから食卓においては必須食材であることが推測できる。一方で、焼き魚は好相性だが前年と比べ減少傾向となり、魚離れが読み取れる【図表②】。

株式会社ライフスケープマーケティング カスタマーサクセス部 倉田悠氏

 物価高騰でご飯まわりに注目が集まる中で、関連訴求をいっそう強化するためにも今後の食卓動向に注目したい。

※食MAP®データにつきまして無断転載は禁止とさせていただきます。
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TEL:03-3515-7088
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