一般層にも広く浸透している高たんぱく質商品。ヨーグルトのなかでも高たんぱく商品は好調で、年々市場のなかで存在感を増している。そこで乳たんぱく質の研究を蓄積してきた明治では、それぞれの目的に応じたブランドを提案し、購買を促進する。
朝のたんぱく質不足解消に貢献
「ザバスヨーグルト」
右肩上がりが続くたんぱく質市場。アスリートではなくても健康なカラダづくりのためにたんぱく質が必要であることが浸透したことで、一般ユーザーのたんぱく質の摂取意向は年々高まっている。
たんぱく質を摂取している人を大きく分けると、理想のカラダを実現するためにたんぱく質を摂取している「運動層」と、日常生活を元気に過ごしたい「一般層」に分けられる。それぞれたんぱく質を摂取する目的が違うため、明治ではターゲットに向けた商品を提案する。
「運動層」に向けては、国内売上№1のプロテインブランド「ザバス」より、脂肪0タイプのヨーグルトドリンク「ザバスMILKPROTEIN脂肪0のむヨーグルト」を提案。1本200gあたりミルクプロテイン15gを配合。新規ザバスユーザーは既存ユーザーに比べ、たんぱく質だけでなく、整腸効果も期待していることから、ヨーグルト本来の価値を訴求する。朝食と親和性の高いヨーグルトを提案することで、朝のたんぱく質不足解消に貢献する。
「一般層」に向けては、日常生活のなかで手軽においしくたんぱく質が摂取できる「TANPACT」ブランドを提案。同ブランドは飲料やチーズ、菓子、ヨーグルトなど、複数のカテゴリーを横断してラインアップを広げており、ヨーグルトでは無脂肪ヨーグルトを濃縮した、濃厚でまろやかな味わいの「明治TANPACTギリシャヨーグルト」を発売。乳たんぱく質が10g摂取できる。
一般層はたんぱく質だけでなくバランスよく栄養を摂ることを求めていることから、日常生活に必要な栄養素を添加し、一般層向けの商品であることを訴求して新規ユーザーを取り込んでいく。
毎朝飲めるようにすっきりした味わいに変更
下期に向けて「ザバスMILKPROTEIN脂肪0のむヨーグルト」の強化を図る。既存の飲料ヨーグルト風味との識別性を高めるため、パッケージデザインを変更。「ザバスヨーグルト」ではスタイリッシュな濃紺色に統一した。
また、商品名では一般的な名称の「のむヨーグルト」に商品名を変更した。〈甘さひかえめ〉は、砂糖と甘味料の割合を変更し、甘みの質を向上。自然な甘さとコクを感じながら、すっきりと飲める味わいに仕上げた。〈ブルーベリー〉は、果汁の配合比率を変更。ブルーベリーの果汁感をアップし、後味のすっきり感を向上させた。両商品とも毎朝飲んでもらうため、後味のすっきり感を高めた。
さらに、食べるタイプもターゲットの喫食意向の高い〈ヨーグルト味 甘みつき白物〉をラインアップ。濃厚な乳感とヨーグルトらしいさわやかな酸味を実現した。
高たんぱくヨーグルトは、ラインアップが広がっていることから、ユーザーは自分に合った商品を売場でみつけるのが難しくなっている。そこで同社では、高たんぱくヨーグルトをターゲットごとに分けたゾーニングを提案。「運動層」と「一般層」を分けることで、自分向けの商品であることを認知してもらい購買を促進するのがねらい。同社では売場から情報を発信することで、高たんぱくヨーグルト市場をさらに盛り上げていく考えだ。