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マヨネーズ市場、内食率増加の追い風や健康志向の高まりで好調をキープ

健康志向や野菜摂取意向の高まりを受け、マヨネーズ市場は好調に推移。サラダだけでなく、使い方が広がっていることで家庭での使用量がアップしている。レギュラータイプのほか、健康訴求型マヨネーズの需要も広がっている。

値上げによる影響はあるが全体的に堅調に推移

 KSP-POSデータのマヨネーズの期間通算(2021年4月~22年3月)の金額PIは、4361円で対前年同期比4.2%増。月別金額PIをみると、全体的に堅調に推移しているが、4月はコロナ特需の反動で前年割れ、7月は原料である食用油の価格高騰に加え、物流費が上昇したことによる値上げで、同9.3%減となった。今年3月にも2~10%増の価格改定が行われ、2月は仮需の影響で同10.3%増となっている。

マヨネーズ市場はコロナ以降、内食率の増加が追い風となり順調に拡大。また、健康志向や野菜摂取意向の高まりを受け、マヨネーズ需要は広がっている(i-stock/milanfoto)

 マヨネーズ市場はコロナ以降、内食率の増加が追い風となり順調に拡大。また、健康志向や野菜摂取意向の高まりを受け、マヨネーズ需要は広がっている。ここ数年はサラダだけでなく、お好み焼やパン、焼き物、炒め物などにも使用され、マヨネーズを使った調理メニューを各社では提案している。味の素ではマヨネーズを使った「マヨレシピ」を提案。いつもの料理がグレードアップする「マヨネー術」や「焦がしマヨアレンジレシピ」「ホットプレートメニュー」などを紹介している。キユーピーでは、マヨネーズに調味料や食材を合わせてつくる「合わせマヨ」や、マヨネーズ焼レシピ、裏ワザレシピなど、幅広くマヨネーズの使い方を紹介しており、レシピ動画も配信している。

 マヨネーズは家庭に定着している調味料だが、アイデア次第で使い方はまだまだ広がりそうだ。

多様化する健康ニーズに合わせ、ラインアップが広がる

 健康訴求型マヨネーズも好調だ。同カテゴリーをリードするのが、キユーピーの「キユーピーハーフ」。発売30周年となる今年は、原料の配合を見直すことで、おいしさの向上につなげ、マヨネーズらしい味わいを実現した。30周年を記念してテレビCMの投下やプロモーションを展開し、需要を盛り上げていく。

 味の素ではこの春に「ピュアセレクト コクうま65%カロリーカット」をリニューアル。Wエマルションの油相比率を上げて、よりコクのある濃厚な味わいに仕上げた。お酢をレギュラーマヨネーズに合わせることで、酸味を抑え、よりコク・うま味・厚みのある味わいとなっている。石田ゆり子さんを起用したテレビCMやデジタル施策を展開し、新しくなった同ブランドを訴求していく。

 また、アマニ油やオリーブオイルなどのプレミアムオイルを使用したマヨネーズが好調で、手軽にプレミアムオイルを摂取したい人から支持されている。キユーピーの血圧が高めの人向けの機能性表示食品「キユーピー アマニ油マヨネーズ」や日本製粉の「ニップン アマニ油入りマヨネーズ」などが品揃えされている。

 そのほか、コレステロールが高めの人に向けた特定保健用食品の「キユーピーディフェ」や、内臓脂肪を減らす機能性表示食品の「キユーピーフィッテ」、コレステロールを下げるのが特長の特定保健用食品の「ピュアセレクト®サラリア®」などがラインアップされている。健康ニーズは多様化していることから、それぞれのニーズに合わせた提案で、マヨネーズ市場の底上げを図りたいところだ。