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製造品目40%削減!付加価値も追及するバローの新総菜戦略とは

総菜大

東海地方を中心に食品スーパー(SM)を展開するバロー(岐阜県/田代正美社長)。同社の総菜事業を担う中部フーズ(同/纐纈(こうけつ)直孝社長)は製造小売(SPA)企業として、定番商品を主軸とする「強い商品づくり」や楽しさを演出する売場づくり、工場の作業効率向上などさまざまな施策に取り組んでいる。

「強い商品」を育てることで、品揃えを絞り込む

 中部フーズが設立されたのは1985年5月のことだ。その後2004年にはバローのデリカ事業が移管され、同社の総菜のSPA企業として企画から製造、販売までを担っている。現在ではバローのインストアベーカリーへの生地提供のほか、食鮮館タイヨー(静岡県/望月清人社長)などバローホールディングス(岐阜県/田代正美会長兼社長)傘下のほかのSMの総菜事業も担当。また、自社では総菜専門店の「デリカキッチン」、おにぎり専門店の「にぎりたて」も運営している。

中部フーズ纐纈直孝社長

 中部フーズが運営するバローの総菜売場では、店舗規模により150~300アイテムを取り扱う。コロナ禍1年目はSMへの来店頻度が減少したことで、他社と同じく中部フーズも苦しんだが、微増ながら増収増益を達成した。その要因として「コロナ禍で発想の転換ができたことがカギ」と中部フーズの纐纈直孝社長は語る。

 その具体例の1つが、バラ販売中止後の対応だ。最初は以前と同じような売場をつくろうと商品を1つずつ個包装していたが、それもすぐに中止。「1個売りにも対応します」と案内を出しておき、要望があった場合は対応するが、売場には2個以上のパックだけを並べるようにした。「家庭で食べるのだから、家族の人数分をまとめて売ればよいと発想を切り替えたことが奏功した」(纐纈社長)。これにより1品当たりの売上も伸長しているという。

バローの主力商品「キャベツメンチカツ」

 バラ売り中止によるこうした商品の販売形態の変更は、コロナ禍2年目以降もよい影響をもたらした。もともとバラ販売コーナーは売場面積が広く、かき揚げだけで3~4種類もあるなど品揃えも豊富だった。ところがパック販売はスペースをとるため、必然的に商品を絞り込むことになる。そこで中部フーズは、

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