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安川電の3─11月営業利益、中国減速が圧迫し6割減 春節後に期待

上海の様子
米中貿易摩擦の影響で、中国の景気減速は続く。上海で8月撮影(2019年 ロイター/Aly Song)

[東京 9日 ロイター] – 安川電機は9日、2019年3─11月の連結営業利益が前年同期比59.7%減の167億9200万円だったと発表した。当期損益は同70.7%減の111億1500万円だった。長引く米中貿易摩擦を受けて中国の景気が減速し売上高が減少、利益が圧迫された。同社は、春節(旧正月)明けの需要改善への期待感を示している。

セグメント別では、モーションコントロール分野の営業利益は前年同期比49.7%減の149億1100万円だった。インバーターの販売が米国でのオイル・ガス関連の需要が堅調に推移した。一方、ACサーボモーター・コントローラーは、期の後半にかけて米半導体関連需要に改善の兆しがみられたが、中国の景気減速が回復の勢いをそいだ。

ロボット分野の営業利益は同69.5%減の41億5500万円。溶接・塗装ロボットなど自動車関連向けは日本で堅調に推移したが、設備投資抑制の動きが強まった海外では低迷。一般産業分野は、中国を中心に自動化投資が勢いを欠いた。

「9月にいったん回復の兆しがみえかけたものの力強さはなく、第2―第3・四半期の受注の動きはほぼフラット」(同社)だったという。第4・四半期の序盤に当たる12月以降は想定を上回る受注が来ているといい、同社は「春節明けから(売り上げが)上がってくることに期待したい」としている。

2020年2月期の連結営業利益予想は、前年同期比49.8%減の250億円、当期利益予想も同53.8%減の190億円でそれぞれ据え置いた。同社は中間決算時に通期見通しを下方修正していた。

5月発表予定の20年2月期有価証券報告書から、国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するとも同日、発表した。