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カルフール、上半期の既存店売上高は3.5%増、食品特化の動き鮮明に

カルフール看板
大型店の非食品売場を閉鎖する一方、コンビニの出店を加速している

 仏カルフールが発表した2019年12月期上半期(1〜6月)の既存店売上高は前年同期比3.5%増(ガソリン販売と為替変動の影響を除く)だった。食品特化の動きを鮮明にする中で、既存店の販売力が上向いている。

 同社は上半期に主力の大型店「ハイパーマーケット」の直営売場面積を合計10万平方メートル削減した。これは主に非食品の売場で、閉鎖した売場は食品EC(インターネット通販)の作業エリアやテナントへの賃貸に充てた。食品売場では価格を引き下げて競争力を高めると共に、オーガニック商品などの品揃えを強化している。また、上期だけでコンビニエンスストア228店舗を出店するなど、ハイパーマーケット業態からコンビニおよび食品スーパー業態へのシフトを急いでいる。

 地域別の既存店売上高は、フランスが0.8%増、その他のヨーロッパ諸国が前年同期比で0.7%減、南米が15.2%増だった。アジア(台湾)は0.8%増だった。

 同社は6月23日に中国子会社の株式の80%を蘇寧易購集団に売却することで合意したと発表した。中国事業を除く19年12月期上半期の売上高は前期比1.1%減の387億9300万ユーロ(約4兆6550億円)、営業利益は4.5%増の6億1800万ユーロ(約380億円)だった。