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自動配送、データ活用、次世代店舗で進む!セブン、ローソン、ファミマのデジタル活用最前線

コンビニ大

食品小売業のなかでも積極的な投資でデジタル活用を推進してきたコンビニエンスストア(CVS)業界。活用領域も多岐にわたっている。CVSを巡る経営環境が激変するなか、デジタル活用によるイノベーションが再成長を実現する打開策となるか。大手3社の最新の取り組みをレポートする。

次世代店舗モデル開発でさらなる出店を可能に

セブン-イレブンは20年3月、本社近くの「セブン-イレブン麹町駅前店」でNECの技術を活用した顔認証決済の実証実験を始めた

 かつてのような積極出店による成長が難しくなるなか、各社が注力しているのがデジタルを活用した次世代店舗モデルの構築だ。大手3社は最先端技術を持つ外部企業と手を組み、省人化店舗の開発を加速。従来より少ない売上でも収益を確保できるモデルを開発することでマイクロマーケットの深耕を図りたい考えだ。

 直近の取り組みでは、セブン-イレブン・ジャパン(東京都/永松文彦社長:以下、セブン-イレブン)は同社本社近くの実験店舗「セブン-イレブン麹町駅前店」(東京都千代田区:2019年12月改装)において、店舗のシステム開発において長年協力関係にある日本電気(NEC:東京都)の技術による、顔認証決済や商品案内用サイネージの視聴時間測定などの実験を開始している。そのうち顔認証決済は20年3月からまずはセブン-イレブン社員を対象に導入し、将来的には一般利用者にも対象範囲を広げていきたい考えだ。

 ファミリーマート(東京都/細見研介社長)は今年2月、無人決済システム開発のTOUCH TO GO(東京都/阿久津智紀社長)との資本業務提携を発表。3月には無人決済店舗実用化の第1号となる「ファミマ!!サピアタワー/S(サテライト)店」(東京都千代田区)をオープンした。センサーカメラを約50台設置し、商品認識率(お客が手に取った商品が正しく判定される率)95%という高精度な店舗モデルを実現している。

 ローソン(東京都/竹増貞信社長)は17年に社長直轄組織として「オープンイノベーションセンター」を立ち上げ、異業種、ベンチャー、省庁などと連携し、最新のテクノロジーを導入したさまざまな実験店をオープンさせてきた。最近では

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