こんにちは、成田直人です。前回は、私が沖縄に新しくできたハレクラニホテルでの宿泊で体感したホスピタリティを店舗ビジネスに置き換えるための7つのポイントの内3つを紹介しました。今回は、残りの4つを紹介したいと思います。
何気なくすごい 一流ホテルの店舗管理
前回紹介した3つのポイントは、
- 名前で呼ぶ
- 常に笑顔を絶やさない
- 困っていればすぐに声をかけてくれる
でした。興味のある方はバックナンバーをぜひご一読いただいてから本編を読み進めると理解が深まるかと存じます。では、本編へといきましょう。
4.商品陳列に乱れがない
私が中でも関心したのは、お土産フロアの商品の陳列の仕方です。まるでアパレルショップのようにきれいに陳列されていました。アイテム数も商品量も少なくないにも関わらず、少ない人数でお客さまに気づかれないタイミングで店内の商品の手直しをまめにされていました。当たり前な話ですが、せっかく購入するなら埃のついてないきれいな商品を購入したいものですよね。あなたの店にはなかなかお客さまが触れない商品にほこりをかぶっていたりしませんか?
5.ホテル外にごみが一つも落ちていない
私は、ボディビルの大会出場に向けて、有酸素運動(毎日5キロほどのランニング)を取り入れています(本稿執筆時点)。天気も良かったため外を走ったのですが、とにかく葉っぱ一つと言ったらうそになるかもしれませんが、ごみが落ちていないのです。これには感激を通り越してどうやってオペレーションしているんだろうと不思議に思ったほどです。(ちなみに芝生はロボットが刈っていました)ホームセンターやスーパーマーケットには大きな駐車場があります。駐車場はごみを放置されやすい場所でもありますよね。定期的な見回りはもちろんされていると思いますが、頻度を増やすというだけでも印象は大きく変わりそうですね。
お客の期待を上回る提案とは?
6.言葉遣いが上品である
何度か接客を受けたのですが、ホテルだから当たり前なのかもしれませんが、敬語が完璧でした。尊敬語・謙譲語・丁寧語いずれも非の打ちどころが無く、話をしていて品を感じましたし、身だしなみも統一感があって素晴らしいなと思いました。「いやいやうちのスタッフにそこまで徹底したら全員辞めてしまうよ」と言われてしまいそうですが、ルールに問題があるのではなく、ルールの提示の仕方に問題があることがほとんどなので、会社が好き、仕事が好きになるように働きかければこういった言葉遣いによる差別化も十分図ることは可能です。
7.要望に対してそれ以上の提案をしてくれる
夕食場所で沖縄料理の店を聞いてみたのですが、苦手な食材や食事面で気を付けていることをお伺いしたところ、近隣にあるという私が全くノーマークだった鉄板焼きの店を紹介していただきました(しかも予約までしていただきました)。聞かれたたこと、知りたいことに答えるだけでも十分なのですが、私が本当に必要としていることは何か?を掘り下げてくださったおかげで、夕食もとても幸せな時間となりました(ボディビルの大会前なので高たんぱくな食事が多く助かりました)。
お客さま自身が欲しいと認識しているものをいったん疑い「本当にこの商品が一番の選択肢なのかな?」と自身に問いかけてお客さまとコミュニケーションを取るだけでも十分要望以上の提案が可能になると思います。
いかがでしたか。今すぐに取り入れられることが一つはありましたか?
あなたの働く店に来店してくださるお客さまの数は、何の努力もしなければどんどん減っていく一方です。今回のコロナで多くの年齢層がオンラインの魅力に出会う(再認識)という結果になりました。自分で自分の店を守るためにも日々の仕事を「こなす」のではなく顧客を魅了する売場づくり、接客をぜひ追求してみてください。
せっかく買うならあそこで買いたい!と思ってもらえるような店を作っていきましょう。
なりた・なおと
19歳でABCマートアルバイト個人売上日本一を獲得。マネージャーになり昨年度対比1位、2位の原動力となる。その後、PC専門店PCデポに入社し、7ヶ月で個人売上1億円を達成。翌年、「良い」よりも「成果が出る」をモットーに小売・サービス・飲食業専門コンサルティング会社「株式会社FamilySmile」を創業。現在は、一部上場企業を中心にコンサルティング・研修・講演を手がけ多くの店舗で昨年度対比120%を達成。中には、3年で売上2倍になる店も続出するほどコンサルティングには定評がある。その功績が認められ日本三大褒章の一つ中小企業のノーベル賞と言われる「東久邇宮文化褒章」を受賞。セミナー講師ナンバーワン決定戦「S-1グランプリ」初代グランプリを獲得。