上場大手百貨店4社が発表した8月の売上高は、J.フロントリテイリングを除き前年割れとなった。残暑が続いたため秋冬物の衣料品の動きが鈍かった。
三越伊勢丹ホールディングスの国内百貨店事業の売上高は前年同月比0.2%の微減。休業日を増やしたり、営業時間を短縮したりした影響が出た。
高島屋は地方子会社を含めて0.6%のマイナス。改装効果の持続する大阪店や新宿店はプラスとなったが、改装中で売り場面積が減少している東京店や横浜店が落ち込んだ。阪急うめだ本店が改装工事中のエイチ・ツー・オーリテイリングも2.3%減と苦戦した。
一方、8月22日に地下1階の食品売り場を増床オープンした大丸東京店などが好調だったJ.フロントは、大丸松坂屋百貨店で0.7%増、地方子会社を含めても0.4%増とプラスを維持した。大丸神戸店が4ヵ月連続、同梅田店が3ヵ月連続でプラスを記録するなど、直営18店舗中10店舗が前年実績を上回った。