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米クローガー、外食事業者向けの食品Eコマースをスタート、最短で翌日配送

「クローガー・レストラン・サプライ」の広告と注文された品を運ぶ配達員
注文は1品からでも受け付け、注文金額が250ドル以上で配送料は無料となる

 米スーパーマーケット最大手のクローガーは、テキサス州ダラス地域で外食事業者向けの食品Eコマースを始めた。サービス名は「クローガー・レストラン・サプライ」で、専用ウェブサイトで注文を受けた食材を最短で翌日に届ける。

 独立系レストランやベーカリー専門店、ケータリング業者などを主な顧客と想定しており、注文は1品からでも受け付け、年中無休で配送に対応する。1回の注文金額が250ドル以上で、配送料は無料となる。クローガーの店頭で取り扱う生鮮食品を含めた商品が対象。

 初回の注文の際には、連邦雇用主番号(EIN)とテキサス州の納税者番号を登録する必要がある。

 外食向け食品卸会社は、一般的に小口の注文に対応するケースは少なく、1品からでも注文できるクローガーの新サービスは一定のニーズがありそうだ。また、コロナ禍の影響で米国では物流の混乱、商品納入の遅延が続いており、事業規模が小さい独立系外食事業者はそのしわ寄せを受けている。クローガーの新サービスを活用することで、食材の安定調達が期待できる。

 クローガーは、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まって以降、店舗出荷型のEコマース(ネットスーパー)の配送網の整備を急ピッチで進めた。また、Eコマース専用の大型自動倉庫「カスタマーフルフィルメントセンター(CFC)」の開発を全米各地で進めており、延床面積35万平方フィート(約3万2500㎡)のCFCがダラス地域で年内に稼働を始める予定。こうした一般消費者向けのEコマースの物流ネットワークを外食事業者向けでも活用するものと見られる。