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「売場に残る仕事」(マルエツ村岡伸彦)

 取材中、マルエツの商品本部商品開発推進部で部長を務める村岡伸彦氏はあるエピソードを教えてくれた。

 

 マルエツを傘下に抱えるユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスの商品デザインタスクチームにも所属する村岡氏。同氏が目下力を入れているのが、プライベートブランド「eatime(イータイム)」の商品開発だ。

 

 イータイムシリーズの商品パッケージをよく見てみると、そのすべてに「通し番号」がふられている。たとえば、第1弾として投入した「そのまま食べてもおいしいホールトマト」には「No.001」、直近に発売した「ごろっとしいたけと一番だし香る茶碗蒸し」には「No.070」といった具合に番号が小さく記載されている。

 

 これを採用した理由について、村岡氏は「(開発を担当した)バイヤーが、自分の子供と店に行ったときに『○番はおれがつくったんだ』と言えるようにしたかった」と話す。「某大手ゼネコンのキャッチコピーである“地図に残る仕事”のように、バイヤーには“売場に残る仕事”をしてもらいたいという思いがある。(通し番号に対して)社内からは反対の声もあったが、『絶対につけてくれ』と押し通した」(村岡氏)。

 

 村岡氏の熱い思いが込められたイータイムの開発秘話は、2019115日発売予定の「ダイヤモンド・チェーンストア」で詳報する。(小野)