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バローHDのDX戦略 製造小売への進化支える3つの「コネクト」とは

食品スーパー(SM)、ドラッグストア(DgS)、ホームセンター(HC)の3業態を主力に事業展開、成長を続けるバローホールディングス(以下、バローHD)。同社が店舗網拡大とともに注力するのがデジタル・トランスフォーメーション(DX)戦略だ。顧客接点の強化や生産性向上、また効率的な商品調達にも取り組み、独自のビジネスモデルを追求している。

3つのコネクトに取り組む

 バローHDは、中期3カ年経営計画において、最終年度の2024年3月期に「営業収益7720億円、営業利益205億円、経常利益233億円」の達成をめざしている。

 中計では「コネクト2030~商品・顧客・社会を繋ぐ」を戦略目標に掲げる。競争が激化するなか、商品力向上、顧客接点強化、生産性改善を実現、強いビジネスモデルを追求する考えだ。

 それに基づきバローHDは、店舗網拡大と同時にDX戦略に注力する。デジタル分野の各種施策を行うことで、業務そのものを変革しながら競争力強化をめざしている。

バローHD流通技術本部システム部の小林 正典 部長

 バローHDで情報システムを担当するのは、流通技術本部システム部の小林正典部長。力を入れる施策について次のように説明する。「複数の業態、会社を持つ当グループが効率的かつ相乗的に効果を出していくために、①顧客とグループ、②従業員と本部、③製造・流通と小売、の『3つのコネクト』をテーマにさまざまな仕掛けを試みている」。

 30年3月期(29年度)にグループ営業収益1兆円の達成を掲げるバローHD。事業基盤を強固にするという意味では、成長戦略に合わせるかたちでデジタル戦略を推進する必要がある。

 まず①顧客とグループについては、タッチポイントを広げることで顧客とコミュニケーションする機会を広げている。業態を問わずバローグループ各店舗で使用できる「Lu Vitアプリ」の展開はその1つ。

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