[28日 ロイター] – 米アップルは28日、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」などで使う音声アシスタント「Siri(シリ)」について、ユーザーとの会話記録を保存する初期設定を解除する、と発表した。
同社は今月初め、外部業者がシリの機能改善のためにユーザーの私的な会話内容を日常的に聞いていたとの一部報道を受け、会話記録の分析プログラムを一時中止している。
個人情報保護について、アップルはライバル企業よりも積極的に取り組み、2011年にシリを導入した後は、データ収集に制限を設けたほか、一定期間後に会話記録を消去したり、ユーザーを規則性のない番号化して匿名性を守るなどの措置を講じてきた。
ただシリの認識力を向上させるため、人間による会話記録分析を行っていた点を巡り、ユーザーに記録保存やこうした分析を拒絶する権利がないことが問題となっている。
アップルは今後、ユーザーが承諾した場合のみ会話を記録し、外部業者ではなく社員だけが分析に携わる方針を示した。