
スーパーマーケットバロー香里園店
大阪府寝屋川市
●取材記者の注目ポイント●
●「八百屋の生プリン」など人手をかけた商品づくり
●「タチヤ」の手法を取り入れた青果・鮮魚売場
●中型店ながら大型店並みの生鮮の品揃えを実現
バロー(岐阜県/森克幸社長)が関西(滋賀県を除く)13店舗目となる「スーパーマーケットバロー香里園店」(大阪府寝屋川市:以下、香里園店)を7月4日にオープンした。出店地は、京阪電鉄京阪本線「香里園」駅から南西へ約1.2kmの場所。パチンコ店跡地にフリースタンディングの新設店として出店した。
店舗は交通量の多い国道170号線沿いに立地し、真隣にロピア(神奈川県/髙木勇輔代表)の関西1号店、かつ関西屈指の繁盛店とされる「ロピア寝屋川島忠ホームズ店」、さらにその隣には平和堂(滋賀県/平松正嗣社長)が運営する総合スーパー(GMS)「アル・プラザ香里園」が店を構える。バローの出店により、香里園エリアは知名度の高い有力チェーンが3軒横並びとなる関西屈指の激戦区となった。
「売場面積がほぼ倍の高辻店と同等の売上を上げるには、商品回転率を2倍に引き上げる必要があるが、それは決して難しいことではない。香里園店には、それを上回ることができるポテンシャルがある」
バローの親会社であるバローホールディングス(岐阜県/小池孝幸社長)は、「関西圏での売上高1000億円超」という目標を掲げている。さらに滋賀県を除く関西3府県において、今後10年間で市場シェア1%=2500億円の売上高をめざすという意欲的な構想を掲げている。その関西戦略の要として位置づけられているのが「スーパーマーケットバロー」の出店強化だ。
では香里園という激戦区でバローはどのように勝ち筋を見出そうとしているのか。バローの繁盛店「スーパーマーケットバロー高辻店」(愛知県名古屋市)の店長から香里園店店長に着任した鈴木雅之氏は出店数カ月前から商圏・競合店の調査を重ね、「同じ土俵に立つのは得策でない」と判断した。
そこで打ち出したのが、あえて「競合対策をしない」という戦略だった。鈴木店長は「ロピアさんや平和堂さんと同じことをするのではなく、バローらしい“圧倒的な武器”を磨くことこそが突破口になると考えた」と振り返る。
その“武器”とはバローが近年、
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