メニュー

ライフコモレ四谷店最速レポート 最新の都市型小型店の販売戦略の中身とは?

ライフコーポレーション(大阪府/岩崎高治社長:以下、ライフ)は2020226日、東京都新宿区に「ライフコモレ四谷店」(以下、コモレ四谷店)をオープンした。ライフは昨今、1812月開業の「ライフムスブ田町店」(東京都港区)など東京都心部への出店を強化しており、コモレ四谷店はその最新店舗となる。同店の売場面積は809㎡とライフとしては小型ながら豊富な商品を取り扱い、近隣住民だけでなくオフィスワーカーや学生のニーズにも対応した売場づくりを行っているのが特徴だ。本記事ではコモレ四谷店で取り扱っている簡便・即食商品を中心に解説する。

ライフコモレ四谷店

平日は朝食・昼食ニーズに対応した商品を豊富に品揃え

 コモレ四谷店は、JR中央・総武線、東京メトロ丸ノ内線・南北線「四ツ谷」駅から徒歩1分の場所にある大型複合商業施設「コモレ四谷」の地下1階に出店した。同施設ではテナントが2023日より順次オープンしている。

 コモレ四谷のオフィスゾーンでは20年夏をめどに約7000人が働く予定となっているほか、周辺には上智大学もあるため学生も多い。そのため、平日はオフィスワーカーや学生の朝食・昼食ニーズに対応した弁当などの即食商品を強化している。

 総菜売場では、「チキンガーリックライス」(498円:以下、税抜)や健康に配慮した「20品目のバランス弁当」(398円)などのほか、宮城県産の特別栽培米「ひとめぼれ」を使用した「厚切り鮭西京焼き弁当」(598円)などの弁当を種類豊富に販売する。また、既存店でも人気のスープ・カレーバーも導入したほか、鮮魚売場では同部門が店内製造する海鮮丼を展開する。

こだわりの米を使用した「厚切り鮭西京焼き弁当」

 おかずでは、「第10回からあげグランプリ®」の「東日本スーパーからあげ部門」で最高金賞を受賞した「純和赤鶏むね唐揚げ」(100g当たり208円)のほか、メキシコ料理の「ローディッドポテト(サルサチキン)」(398円)など珍しい商品も品揃えした。また、「トマトとモッツァレラのカプレーゼ」(398円)や「1/3日分野菜が摂れる!パリパリ麺サラダ」(398円)などの野菜を使った商品を「ベジタブルデリ」としてコーナー化している。

「ローディッドポテト(サルサチキン)」

 ベーカリーでは「あんクロワッサン」(198円)や「富良野メロンパン」(160円)のような菓子パンのほか、ライ麦や全粒粉、ビーツを使用するなど健康に配慮したパンも品揃えした。

健康に配慮した全粒粉パン

近隣住民に向け高質食品の販売を強化

 コモレ四谷店では、店舗周辺に世帯年収1000万円以上の高所得者層が多く居住していることから、週末には品質にこだわったアッパー層向けの商品を強化している。

 そのなかでも代表的なのが、ライフが大阪府内で運営するオーガニックや地産地消、健康をテーマとする食品スーパー「BIO-RAL(ビオラル)」の商品を集積したコーナーだ。コモレ四谷店では、乾燥パスタやトマト缶、オリーブオイルなどイタリア料理に使われる高質な商品のほか、保存料などを使用していない味噌や酢、塩などを取り扱っている。

ビオラルの商品を集積したコーナー

 また、店舗周辺には単身者や共働き世帯も多いため、簡便商品も豊富に品揃えしている。生鮮の各売場では時短につながるミールキットを取り扱うほか、冷凍食品売場では「ぶり照り焼き&青じそごはん」や「豚肉のしょうが焼き&押し麦入りごはん」(いずれも298円)など、ライフのプライベートブランド(PB)「スマイルライフ」のワンプレート商品を販売する。そのほか、精肉売場と鮮魚売場の間には、長期間の保存に適した冷凍肉・冷凍魚のコーナーを設けた。

冷凍食品売場では、ライフのPB「スマイルライフ」のワンプレート商品を展開する

 コモレ四谷店は、平日と週末で異なるニーズに対応するため、高さのある什器を使用して陳列できる商品の数を増やす工夫を施すことで、小型店ながら約9000アイテムという豊富な品揃えを実現した。「今後はお客さまの動向に応じてベーシックな商品と高質な商品の比率を調整していきたい」(広報担当者)考えだ。小型店は品揃えの少なさがネックになることが多いが、コモレ四谷店は可能な限り取り扱いアイテム数を増やすことで、幅広い客層の取り込みを図る。

 

店舗概要

店名 ライフコモレ四谷店

オープン日 2020226

所在地 東京都新宿区四谷1-6-1

店長 守屋隆史

営業時間 <平日> 8002400 <土日祝日> 9302400

従業員数 74人(社員14人、パート・アルバイト60人)

年商目標 22億円

駐車台数 288台(施設共有)