店舗間競争が激化するなか、忙しい現代ニーズに即し、自社の独自性も発揮できるオリジナル総菜の開発はますます重要性を増している。そうしたなか、大手コンビニエンスストア各社の中食商品開発のコンサルタントとして活躍中の松澤圭子氏は、海外メニューに商機があるという。その理由とトレンド、参考にしたい専門店を解説する。
「タイパ」「コスパ」がよく「好奇心」を満たす
2023年は人流が回復し、訪日観光客も年間2500万人超まで増え、その消費額はコロナ禍前の水準を超えた。一方、海外への旅行者数はいまだ回復せず23年はコロナ禍以前の水準の半分ほどの1000万人程度になりそうだ。
では、海外旅行を控えたぶんの消費意欲はどこに向かうのだろうか。その向かう先として「おうち需要」が定着をみせ、近場で海外旅行気分を楽しみたい人やグルメ欲を満たしたい人もコロナ禍以前より増加傾向となっている。
実際、Googleトレンドでは海外のメニューの検索数が、多い月では19年比で200%に伸びている。とくに「マクドナルド」をはじめ大手飲食チェーンの海外メニュー商品がその検索上位に上がる。理由は、「近くて手が届きやすい場所」「手頃な価格」だ。つまり、「タイパ」「コスパ」がよいことが直近のヒット商品のキーワードとなっている。
海外メニューでは「知的好奇心をくすぐる」という付加価値にも注目したい。いつもの総菜に海外メニューが加わることで、新しい味や食スタイルを体験できることが魅力となる。加えてヒットの要素として、
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