2024年11月時点で店舗数は首都圏、東海、関西などで14店舗を数え、専門店ならではの多種多様なジャンルの幅広い品揃えがお客の支持を集めている。拡大を続ける@FROZENの最新の取り組みに迫る。
「簡便・時短」だけでなく「豊かさとおいしさ」を追求
イオンリテールが展開する「@FROZEN」は、22年8月の1号店「@FROZENイオンスタイル新浦安MONA」(千葉県浦安市)のオープンを皮切りに、冷凍食品の専門店として出店を拡大している。
同業態は、イオン(千葉県/吉田昭夫社長)グループのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」の商品をはじめ、既存の冷凍食品売場では見かけない多様な商品を揃える。
約100坪の売場に、約1500品目を揃えるフォーマットを基本としており、スイーツなど解凍してそのまま食べられる「EAT」、専門店の味をレンジアップで楽しめる「HEAT」、調理の下ごしらえがされた生鮮食品を揃えた「COOK」の大きく3つのジャンルに、扱う商品をそれぞれ分類している。

コロナ禍以降、内食需要の高まりにより、冷凍食品の売上は全体として伸長傾向にある。イオンリテールの食品本部デイリーフーズ商品部長の青木郁雄氏は「物価高騰の影響を受けて24年春頃に一部商品の値上げを実施した際には、買い上げ点数に伸び悩みがあった。
しかし、冷凍食品自体の需要は依然として高く、現在では持ち直している」と話す。同社の総合スーパーに@FROZENを出店すると、もともとあった通常の冷凍食品売場の冷凍食品と@FROZENの売上の合算が、@FROZEN出店前の2倍になる店舗もあるなど、お客からは高い支持を集めている。

@FROZENは、限られた売場面積のなかでも幅広いジャンルの商品を扱うことで、お客を飽きさせない売場づくりをコンセプトとする。そのため、常に商品を入れ替えて売場の新鮮さを保っている。
当初は価格帯に縛りを設けず、なかには5000円台の高価格商品も取り揃えていたが、現在では500~1000円を中心に、最高でも3000円台後半に価格帯を絞り込み、手に取りやすく質の高い商品を取り揃えている。
また、@FROZENでは食のシーンを「朝食」「ランチ」「ディナー」「おつまみ」「スイーツ」の5つに分け、シーン別のニーズに対応できる品揃えを追求。冷凍食品の従来の特長である「簡便・時短」にとどまらない、「食の豊かさとおいしさ」を提案する売場づくりを推進している。
国内外の豊富なジャンルの商品を提案
@FROZENで現在とくに力を入れているのが、
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