パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(東京都/吉田直樹社長)傘下のドン・キホーテ(同)は3月13日、東京都板橋区に都内最大規模の売場面積を誇る「MEGAドン・キホーテ成増店」(以下、成増店)を開業した。1~2階の食品売場だけでも800坪以上のスペースを確保し、生鮮をフルラインで展開。同店の売場から、ドン・キホーテの最新食品MD(商品政策)を分析する。
(調査日:2024年5月25~26・29日)
幅広い客層を想定した“SM流”の売場構成
成増店は1~4階の4フロア構成で、このうち食品は1階で菓子・飲料・酒類、2階で生鮮3品・総菜・日配・冷凍食品・加工食品の売場を展開する。
食品の売場面積は1階が約240坪、2階が約600坪(いずれも歩測)。部門別の売場スペース構成比は生鮮が29%、日配16%の計45%で、一般的な食品スーパー(SM)と同等である。生鮮3品はいずれも直営、総菜は直営売場に加えて、資本関係にあるカネ美食品(愛知県/寺山雅也社長)のテナントも出店し品揃えの幅を広げている。
ドン・キホーテといえば、迷路のような売場レイアウトとボリューム陳列、各所に乱立するメッセージ性の高いPOPが織りなす、自他ともに“魔境”と表現されるような独特の雰囲気で知られる。
しかし成増店では、とくに2階の生鮮売場は幅10尺の主通路上で青果→精肉→鮮魚→総菜の順で展開する、SM然としたレイアウトが印象的だ。おそらく幅広い客層の来店を想定し、従来の「ドンキ」のイメージを一新したいねらいなのだろう。とはいえドンキならではの「驚安」の訴求は不変で、そこに品質と品揃えの充実を掛け合わせたというのが、成増店における新たな食品MDの姿である。
精肉研修施設の加工品を割安な価格で販売
今回は
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