鮮魚店を祖業とする光洋(大阪府/平田炎社長)は、鮮魚部門を看板としている。23年度は自社プロセスセンター(PC)での加工比率を高め、インストアでの独自化商品の開発に注力。寿司・刺身などの簡便・即食商品をリニューアルするなどして、売上・利益のさらなる向上を図っている。
天然魚使用の寿司・刺身の売上が好調
光洋の鮮魚部門は、20年からコロナ禍による内食需要の高まりに伴って売上は右肩上がりだった。しかし、22年秋を境に売上の成長が鈍化。水産商品部部長の濵中竜一氏は「その時点で、行動制限が徐々に緩和されるであろう23年度には、さらに売上が落ちることは目に見えていた。そのため、簡便・即食商品を中心にさらなる独自化の深耕を進め、集客につなげるとともに売上・利益を確保していかなければならないと考えた」と振り返る。
そこで光洋はアウトパックの比率を高め、それによって浮いた人時をインストア商品の製造に割くことで専門性の高い商品の開発を進めた。まず、それまでは店内で行っていたスモークサーモンの製造や、エビのパック詰めなどの多くの作業を自社PCや外部ベンダーに任せた。取締役商品本部長の小林聡一郎氏は「インストア作業の力のいれどころを見直し、オペレーションにメリハリをつけた」と説明する。
そのうえで、差別化商品として
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