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冷凍、火を使わず調理、プレミアム… 進化するミールキット最前線!

内食の簡便化志向が広まり、ミールキット市場が拡大し続けている。そうしたなか、各企業は簡便性を強化したり、付加価値をつけたり、多様なミールキットの開発を進めている。最新のトレンドを抑えつつ、それぞれの方針で商品開発を進めるのがオイシックス・ラ・大地(東京都/髙島宏平社長)と食品卸の三菱食品(同/京谷裕社長)の2社だ。「プレミアム」と「簡便性」、2つの方向性からミールキットの行く先を探る。

料理好きに向けた「プレミアム時短」

 ミールキットが人気を集めている。その理由は料理にかかる手間や時間を省きつつ手料理を志向する層のニーズを満たせる点にある。

 必要な量の食材と調味料がセットになっているため、調理を失敗するリスクが少ないうえ、足りない食材を買いに行ったり、調理方法を調べたりする必要がなく、短時間で料理をつくることができる。共働き世帯の増加による内食の簡便化志向の高まりを背景に、ミールキットの市場規模は拡大し続けている。

 オイシックス・ラ・大地は「Oisix」「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」の3つのブランドで食品の定期宅配サービスを提供している。Oisixブランドから展開する「Kit Oisix」は「プレミアム時短」をコンセプトに掲げ、20分以内に主菜と副菜の2品をつくれるミールキットをラインアップする。

オイシックス・ラ・大地サービス進化室の森田佐和子氏

 Kit Oisixの特徴は、時短だけではなく、「手抜き感」のない付加価値を追求している点だ。オイシックス・ラ・大地のサービス進化室の森田佐和子氏は「当社は仕事や家事に追われる忙しい方に向けた『プレミアム時短』の訴求に力を入れている。献立を考える時間と買物の時間を省き、これまでは自宅でできなかった料理をつくる喜びや学びを提供したい」と説明する。

オイシックスの「ジューシーそぼろと野菜のビビンバ」

 たとえば人気商品の「ジューシーそぼろと野菜のビビンバ」は、9種もの食材と2種の調味料がセットになっている。調理は食材のカット、フライパン調理、調味料の混ぜ合わせ、盛りつけなどの工程を経る。商品はすべて最低5種類の野菜を入れているため、彩り豊かで味にこだわりのある料理ができあがるのが特徴だ。

簡便性特化の「超ラクKit」

 オイシックス・ラ・大地がミールキットの販売を開始してから約10年経つ。森田氏は「ミールキット自体の認知度が高まり、当社の調べによれば現在は20~50代で

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