品質にこだわった上質なコーヒーをあらゆるプラットフォームを通じ提供するコカ・コーラシステムの「コスタコーヒー」。好調のPETボトルタイプには期間限定の「キャラメルラテ」を投入するほか、チェーン限定でレギュラーコーヒーや紙パック商品を展開。来期はブランドの大型リニューアルも予定しており、マスプレミアムコーヒーブランドとしての地位確立を強化する。
多角的な施策でブランド認知も7割まで上昇
1971年、ロンドンで創業された「コスタコーヒー」は、ヨーロッパNo.1のカフェブランドだ。現在、英国、アイルランドを中心に世界32カ国で約3000店舗を展開。世界各地から厳選されたコーヒー豆を100%使用し、焙煎方法、抽出、ミルクに至るまでこだわりぬいた味わいは、世界中のコーヒー愛好家から支持されている。
日本では2020年春よりトータルコーヒーブランドとして事業を展開。22年現在、1000軒以上の拠点で展開する業務用ソリューションをはじめ、テイクアウト専門店、PETボトルや缶コーヒーなど、さまざまなチャネルでこだわりのコーヒーを届けている。
日本国内でブランドの知名度を飛躍的に高めたのが21年発売のPETボトルコーヒーの存在だ。4月に「コスタコーヒー ブラック」、「コスタコーヒー カフェラテ」、10月には「コスタコーヒー ラテエスプレッソ」とホット専用品を発売。2年目となる今年は春に期間限定品の「コスタコーヒー アーモンド ラテ」や自動販売機専用品を投入した。また、新ブランドアンバサダーとして俳優の米倉涼子さんを起用し、テレビCMをはじめとしたコミュニケーションを通じ「コスタコーヒー」が持つ上質なコーヒータイムを表現。店頭でもバレンタインや朝食、父の日といったキーワードによるタイアップを次々と行い露出を高めた。
コスタ ディビジョン ゼネラルマネジャーの金澤博史氏は22年上期の取り組みについて、「最も愛されるマスプレミアムのトータルコーヒーブランドをめざし、消費者と『コスタコーヒー』との接点を増やす施策を多角的に展開してきた。とくに2年目を迎えたPETボトルコーヒーは大規模なサンプリングや企業とのコラボレーション、店頭施策も積極的に実施し、ターゲットユーザーの製品認知は約7割(日本コカ・コーラ調べ)まで広がった。PETボトルコーヒーでありながら、レギュラーコーヒーやチルドコーヒーからの流入を獲得するなど味への評価も高い。全体のマンスリーユーザーは前期比1.8倍、ウイークリーユーザーは約5倍と好調に推移している」と手ごたえを感じている。
期間限定「キャラメル ラテ」投入
レギュラーコーヒー・紙パックも展開
「コーヒーの味わい・香りを楽しむ」「カフェの雰囲気が楽しめる」「ご褒美」といった飲用シーン・ニーズを獲得し、マスプレミアムコーヒーブランドとして他のコーヒー製品との差別化を図っている「コスタコーヒー」だが、家庭用チャネルでさらなる成長をめざすにはフレーバーの拡充やPETボトル以外での商品展開など、より顧客との接点を増やす必要がある。
22年下期の施策第一弾となるのが、9月5日発売の新フレーバー「コスタコーヒー キャラメル ラテ」だ。同品はこだわりの厳選コーヒー豆を使用し、コクのある深い味わいを実現。さらに挽きたてアロマ製法やアロマ密封焙煎、高圧抽出といった技術を採用することで、エスプレッソのほろ苦い風味とコクを際立たせ、国産牛乳とキャラメルの甘みの中にもしっかりとしたコーヒーの風味が楽しめるように仕上げた。
同品の発売に合わせ、ブランドアンバサダーである米倉涼子さん出演のテレビCMで新フレーバーの「コスタコーヒー キャラメル ラテ」を訴求。さらに「コスタコーヒー」製品を合計4本購入すると、カフェ感覚でコーヒーを楽しめる電子レンジ対応の「コスタコーヒー オリジナルカップ」をプレゼントするキャンペーンを実施し、店頭を盛り上げる。
また、さらにセブン&アイグループ限定で粉末タイプのレギュラーコーヒー「コスタコーヒー マスターズブレンド」、ストレートの1L紙パック商品「コスタコーヒー マスターズブラック《無糖》・《加糖》」、ボトル缶の「コスタコーヒー マスターズブラック」「コスタコーヒー マスターズエスプレッソ&ミルク」を発売するほか、日本で初となる自販機限定缶コーヒーとして「エスプレッソ&ミルク」、「エスプレッソ ブラック」を北東北・北海道の自動販売機で発売。PETボトルコーヒーで取り切れなかったコーヒーユーザー層にアプローチしていく。
「コスタコーヒー」の売場展開
店頭施策では1 1月7日より明治の「ザ・チョコレート」とコラボレーション。“ホリデーシーズン×コスタマリアージュ”をテーマにタイアップニアパックを展開する。
さらに、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンやコンラッド東京とのキャンペーンを通じた協働ブランディングなどを通じ、プレミアム化にも注力。テレビCMをはじめとしたコミュニケーションに加えトライアルにつながる店頭施策を積極的に実施し、「コスタコーヒー」ならではの価値の提供と継続的な飲用につなげていきたいとしている。
「コスタコーヒー」は今後も、マルチプラットフォームのコーヒーブランドとして、カフェ店舗の展開も見据え、日本の消費者へおいしいコーヒーの提供を拡大していくことを予定している。