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英テスコ、オンライン売り上げが好調で既存店は7.9%の増収、3〜5月期

英テスコの買い物イメージ
新型コロナの感染拡大後、400万ポンドを投じてオンライン受注商品の配送能力を倍増させた

 英最大手スーパーのテスコが発表した2020年3〜5月期の売上高は、前年同期比8.0%増の133億8000万ポンド(約1兆7900億円)だった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴いオンラインでの注文が大きく増えて、既存店売上高はグループ全体で7.9%増、本国の英国では8.7%増となった。

 地域別のオンライン売上高は英国が48.5%増、特に5月は90%増と大きな伸びを示した。アイルランドは50.9%増、中央ヨーロッパは約2倍に伸びた。

 英国では新型コロナの感染拡大後、400万ポンドを投じてオンライン受注商品の配送能力を倍増させた。配送能力の拡大は以前から計画していたが、新型コロナへの対応で投資を前倒しした。CEO(最高経営責任者)のデーブ・ルイス氏によると、「5週間で配送能力を倍増させた」という。

 今後は、都市型の小型配送センター(アーバン・フルフィルメント・センター=UFC)の設置を進める。UFCの第1号は7月から稼働を始めるが、合計で25カ所以上開設する計画だ。

 3月に始めた「アルディ・プライス・マッチ」も売り上げの増加に寄与した。これは、消費者の購買頻度が高い商品を、ハードディスカウンター(小型の食品ディスカウントストア)のアルディ(Aldi)と同一価格で販売するキャンペーンで、対象商品は開始当初の約300品目から約500品目に広げた。

 また、テスコ自身が2018年から出店を始めたハードディスカウンターの「ジャックス」は、コロナ禍の中で価格の安さが支持を集め、既存店売上高は62%の大幅増となった。