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米アップル、独自動画配信参入や定額ゲームサービスなど発表

3月25日、米アップルは動画ストリーミングサービスへの参入やクレジットカード、オンラインゲームサービスなどを発表し、エンタテインメントおよび金融サービス企業としての再出発を打ち出した。写真は登壇した映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏(2019年 ロイター/STEPHEN LAM)

 

[クパチーノ(カリフォルニア州) 25日 ロイター] – 米アップルは25日、動画ストリーミングサービスへの参入やクレジットカード、オンラインゲームサービスなどを発表し、エンタテインメントおよび金融サービス企業としての再出発を打ち出した。

 

動画ストリーミングサービス「アップルTVプラス」では、14億台に上る同社製品やスマートテレビ、他社の端末のユーザーを対象に、自社オリジナル動画のほか、映画やテレビ番組を提供。先行するネットフリックスやアマゾンに対抗する。

 

リニューアルされたアップルTVプラスのアプリは他社提供の動画が視聴可能で、5月に公開される予定。一方、アップルのオリジナル動画が見られるようになるのは今秋の見通し。価格はまだ発表されていない。サービスは100カ国以上で利用可能になるという。

 

アップルは、映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏などに作品を依頼しているほか、若い世代に向けたコンテンツもそろえると強調した。

 

また今回のイベントで最初に発表されたのが、現在無料で提供されているニュースアプリの有料版「アップルニュースプラス」。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの一般ニュースなど様々なニュース記事のほか、ナショナル・ジオグラフィック、ピープル、ポピュラーサイエンス、ビルボード、ザ・ニューヨーカーなど300種の雑誌を掲載するという。料金は月額9.99ドル。

 

新聞や雑誌の全ての記事を読むことができるかは不明。同サービスでは、ユーザーが読んだ記事を広告主が把握できないほか、アップル自身もデータを所有しないとした。

 

またゴールドマン・サックス、マスターカードとともにクレジットカード「アップルカード」を発行すると発表した。アプリ「ウォレット」の新機能を通じて端末で支出を確認できるほか、購入に対するキャッシュバックもあるという。

 

クックCEOは「アップルペイ」がポートランド、オレゴン、シカゴ、ニューヨーク市の公共交通機関で利用可能になることも明らかにした。アップルペイは今年末までに40カ国以上で利用できるようになるという。

 

さらに同社は携帯電話やタブレット、デスクトップパソコンなどで動作する定額制ゲームサービス「アップルアーケイド」も発表した。

 

ウォルト・ディズニーやセガ、アンナプルナ・インタラクティブと協力し、「App Store(アップストア)」を通じて100種類以上の新しいゲームタイトルを提供する予定。

 

アップルアーケイドに広告や追加購入はなく、保護者によるゲーム時間の管理が可能。今秋には150カ国以上で利用可能になるという。

 

アップル株価は1.7%安。