[東京 6日 ロイター] – 高島屋が6日発表した2020年3―5月期の純損益は205億の赤字(前年同期は106億円の黒字)だった。新型コロナウイルス感染拡大に伴う訪日外国人客(インバウンド)需要急減のほか、店舗の臨時休業に関連する固定費など86億円を特別損失に計上したことが大きく響いた。3―5月期の赤字は、四半期ごとの開示を始めた2004年2月期以来初めて。
売上高は同48%減の1162億円、営業損益は74億円の赤字(同77億円の黒字)。
セグメント別にみると、百貨店業の売上高は54.2%減の886億円、営業損益は86億円の赤字(同28億円の黒字)だった。訪日外国人客の減少により、百貨店各店でのインバウンド売り上げは96.8%減と大幅に低迷した。
商業開発業では、売上高が26.1%減の84億円、営業利益が27.5%減の21億円だった。
2021年2月期の通期連結業績予想については、新型コロナの終息時期が予測不能なため、引き続き未定としている。
年間配当予想は24円で据え置いた。業績悪化に伴う減配や無配の可能性について、同社広報担当者は「今期も前期並みの配当を維持する予定」とし、利益動向にかかわらず安定的な配当を実施することは変わらないと述べた。
手元資金は932億円を維持しており「現段階で十分な資金は確保できている」(広報担当者)という。