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楽天、20年1―3月期は353億の赤字 携帯事業の先行投資などで

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5月13日、楽天は2020年1―3月期の当期損益(国際会計基準)は353億円の赤字(前年同期は1050億円の黒字)だったと発表した。写真は都内で昨年5月撮影(2020年 ロイター/Sam Nussey)

[東京 13日 ロイター] – 楽天は13日、2020年1―3月期の当期損益(国際会計基準)は353億円の赤字(前年同期は1050億円の黒字)だったと発表した。営業損益も241億円の赤字(同1137億円の黒字)となった。携帯電話事業における基地局整備などの先行投資が重なったことや、新型コロナウイルス感染拡大を受けスポーツ事業や「楽天トラベル」が不調だったことが響いた。

三木谷浩史会長兼社長はオンライン会見で、プロ野球やサッカーの試合が中止となったスポーツ事業に関して「残念ながら(新型コロナの)非常に大きな影響を受けている」と説明。

一方で、巣ごもり需要のあった国内EC事業や、楽天証券などは好調だった。直近のデータでは、4月の国内ショッピングEC流通総額は前年同月と比べ57.5%増加したという。

4月8日から正式サービスを開始した携帯電話事業は「今のところ順調」(三木谷社長)で、ユーザー数も予定通り伸びているという。基地局の建設も予定より速く進んでおり、三木谷社長は、2021年3月までに楽天モバイルの自社回線で人口カバー率70%を目指すと語った。

送料無料施策は新型コロナの影響に伴い一律導入を延期したが、三木谷社長によると80%以上の店舗がすでに導入済みで、残りの店舗については、自発的に導入してくれるよう「根強く説得し続けていく」という。

公正取引委員会は3月10日、楽天の送料無料施策について独占禁止法違反(優越的地位の濫用)の疑いで東京地方裁判所に対して行っていた緊急停止命令の申し立てを取り下げた。

20年12月期の通期連結業績予想においては、従来の発表通り、株式市況の影響を大きく受ける証券サービスを除いた売上収益で19年12月期(前期)に比べ2桁成長を目指すという。年間配当予想は未定とした。

リフィニティブがまとめたアナリスト11人の20年12月期の通期当期損益予想の平均は121億の赤字となっている。