日本マクドナルドホールディングスが発表した2020年1〜3月期の連結業績は、売上高が前年同期比4.9%増の722億円、営業利益が8.2%減の77億円、純利益は14.8%減の47億円と増収減益だった。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で3月の既存店売上高は、0.1%減と52カ月ぶりに前年実績を下回ったものの、1〜3月期を通してみると5.3%増と好調で、新型コロナの影響は限定的だった。マーケティング活動や店舗と人材への投資を積極化した結果、営業減益となったが、20年12月期通期の業績予想は据え置いた。
1月にはスマートフォンなどから注文できるモバイルオーダーの全国展開を完了、3月にモバイルオーダーと公式アプリを統合するなど、利便性を高めた。また、モバイルで注文を受けた商品を配達する「マックデリバリー」の実施店を19年末に比べて73店舗増やして331店舗(3月末時点)、料理宅配の「ウーバーイーツ」に対応する店舗を同じく72店舗増やして641店舗とした。この結果、マックデリバリーとウーバーイーツの重複を除いて、デリバリーサービス実施店は781店舗と全体の3割近くに広がった。
4月以降は新型コロナ対策で営業時間の短縮や店内飲食の休止などを行っているが、デリバリーサービスやドライブスルーの利用が増加したことで、既存店売上高は6.5%増に回復した。
20年12月期通期の業績は、売上高が前期比1.9%増の2870億円、営業利益が3.5%増の290億円、純利益は7.8%増の182億円を見込んでいる。