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顧客と提供価値を定義し「顧客への提供価値」をデザインする

 前回の文末で「点をモデル化するためにどう整理するか」についてふれた。これは、「顧客への提供価値をデザインする」という意味である。

 前回、「フォーマット」という言葉を用いた際、「ここで挙げる『フォーマット』とは、どういう顧客に対してどういったサービスや便益を提供するかというコンセプトのことだ」と書いた。当然ここでは、一般的に語られるフォーマットとは異なる意味合いで用いているので、気を付けていただきたい。

ここで挙げる『フォーマット』とは、どういう顧客に対してどういったサービスや便益を提供するかというコンセプトのことだ(写真はイメージ、Dilok Klaisataporn/iStock)

 さて、最初にこの顧客価値をデザインするためのシンプルな「方程式」を紹介したい。

 この方程式は筆者が学習院大学の田島義博名誉教授(故人)の研究室に研究所員として勤めていた時に先生と整理したものである。当時はECの黎明期であり、顧客視点から店舗小売業とECの比較を行う必要性があり考えられた。だが、多様化する業態の特色もこれで整理ができる。

 顧客の視点から見て、

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