ローソン(東京都/竹増貞信社長)はコロナ禍を機に発足した「ローソングループ大変革実行委員会」のもと進めた売場・品揃え改革や、全国に対象を広げた「エリアカンパニー制」が奏功し、既存店売上高が好調に推移している。2025年2月期は、専門部署を立ち上げ、他社との差別化につながる「チャレンジ商品」の開発を加速させる。
売場改革とお得感ある販促施策が売上を底上げ
ローソンの24年2月期の既存店売上高は対前期比4.6%増で、好調だった前期(3.6%増)をさらに上回る伸び率となった。客数は同4.0%増、客単価は同0.6%増。全店平均日販は55万6000円で、前期より3万4000円増えた。商品の総粗利益率も31.5%と前期から0.5ポイント上昇している。ローソン常務執行役員商品本部長の藤井均氏は「お客さまから日常使いできる店として認めていただいた結果」と胸を張る。
同社は20年9月に「ローソングループ大変革実行委員会」をスタート。コロナ禍での変化に応じて、店内調理サービス「まちかど厨房」や「無印良品」の導入を進めてきた。この結果、コロナ前の19年度の販売高を100とした場合、ファストフード・まちかど厨房が113、デリカ・日配・冷凍商品が110、日用品が114と伸長する成果が出ている。
これに加えて23年度は本格的な人流回復による需要増と、それを取り込むための商品政策やマーケティング施策が成果を上げ、既存店売上を押し上げるかたちとなった。
マーケティング施策では23年2月期からスタートした販促施策「ハッピー・ローソン・プロジェクト!(ハピろー!)」において、価格据え置きで商品の重量を増やす「盛りすぎチャレンジ」や、おにぎりを一定額以上購入すると無料飲料券がもらえる「感謝還元チャレンジ」などを実施し、お得感のある企画が増収効果につながった。こうした節約志向に対応する企画は継続して行っていく方針だ。
商品政策では、売上全体の7割を
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