生鮮や総菜の販売に力を入れる生鮮強化型のドラッグストア(DgS)が存在感を増している。生鮮強化型DgSのねらいは、食の提案を強めることによる来店動機の創出、全体売上高の向上にある。生鮮を強化していない非・生鮮強化型のDgSと比較して、その効果がどれほどあるのだろうか。レシートデータによる調査で迫る。
【調査概要】●調査日:2023年12月4日~17日に実施●形式:インターネットによるアンケート調査●対象者:レシート投稿サービス「レシートで貯める」と「レシート de Ponta」の会員に属する消費者モニター、東京都(23区外)在住者●回答者数:895人(平均年齢50.1歳、性別割合=女性 57.4%:男性42.6%)
強化型は食品購入の場として利用度高まる
mitoriz(ミトリズ:東京都/木名瀬博社長)は、全国50万人以上のアクティブユーザーから月間1000万件のレシートデータを収集する消費者購買行動レポートデータサービス「マルチプルID-POS購買理由データ Point of Buy」(ポイント・オブ・バイ:以下、POB)を運営し、消費者の購買行動やその背景などを分析している。
今回の調査では、POBの会員895人にアンケートを実施。対象居住区は、生活者が多いエリアとするべく、東京都の23区外に設定した(調査概要参照)。
まず対象者に、食品の購入先をたずねた。すると「メーンは食品スーパー(SM)、必要なときにドラッグストア(DgS)を利用」が62.7%と最多だった。「SMと DgSを半々で利用」(8.4%)、「メーンはDgS、必要なときにSM を利用」(2.5%)、「ほぼDgSしか利用しない」(2.0%)も合わせたDgSで食品を購入している人は全体の75.6%を占めた。
今回フォーカスを当てるのは、調査対象者にメーンで利用されているDgSの上位4チェーンだった「クリエイトSD」「ウエルシア」「サンドラッグ」「マツモトキヨシ」だ。なかでもクリエイトSDは昨今、生鮮や総菜のテナントを導入し、SMに匹敵するような店を増やしていることから生鮮強化型に設定。それ以外の3チェーンは非・生鮮強化型として購買動向を比較していく(※)。
※クリエイトSD以外の3チェーンでも、ウエルシアをはじめ、昨今野菜や果物を販売しているチェーンもあるが、精肉や鮮魚、総菜などを含めた総合的な品揃えは限定的であるため、今回は非・生鮮強化店としている。
まず、食品の購入先を比較すると、クリエイトSDは
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