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トップクラスの年商誇る繁盛店を改装! 「ヤオコー所沢北原店」リニューアルをレポート

ヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)は2020年11月20日、埼玉県所沢市の「ヤオコー所沢北原店」(以下、所沢北原店)をリニューアルオープンした。改装前の年商約40億円と、ヤオコーの中でもトップクラスの売上を誇る所沢北原店。同社屈指の繁盛店はリニューアルによってどのように生まれ変わったのか。

 所沢北原店は、西武鉄道新宿線「航空公園」駅から約1.8kmの場所にある。ヤオコーが管理運営する大型ショッピングセンター「the market Place 所沢北原」の核店舗で、同店のほかには、「スギ薬局」「トイザらス」などが入る。

 「米軍所沢通信基地」から近い場所にある店舗で、周辺は団地やマンションが立ち並ぶ。商圏とする店舗から半径1km圏内には約5000世帯/約1万2000人、3km圏内には約6万2000世帯/約14万人が居住する。

 2002年6月に開業し、これまでも何度か改装を実施してきたという同店。改装前から年間約40億円を売り上げる旗艦店の位置づけの店舗だが、近年は「所沢」駅周辺を中心に競争が激化。リニューアルによって、足元1kmのシニア層、また、3km商圏に住むヤングファミリーのリピート率を高め、商圏内におけるシェアを高める考えだ。

 今回のリニューアルに伴い、SC内、旧店に隣接していた「TSUTAYA」が撤退。その跡地をヤオコーの売場とすることで、662坪だった売場は約800坪に拡大した。所沢北原店では、広大なスペースを利用して最新のMD(商品政策)を導入し、前述のシェアアップをめざすとともに、同店のモデルを次なる旗艦店の布石とするとしている。
 
 屈指の繁盛店のリニューアルということもあって、新商品もいくつか見られた所沢北原店。以下、注目の総菜売場のMDを見ていこう。
 
 総菜売場は、メーン入口から店内に入ってすぐ、青果売場とともに“生鮮ゾーン”のようなかたちで展開する。旧店時代にあった風除室を移動し、広々としたスペースに“ゾーン”のように売場展開することで、来店したお客が開放感と品揃えの多さをひと目で感じられるようにしている。

 

入口付近から見た青果・総菜売場

 入口最前面の平台冷蔵ケースではカットフルーツを豊富に揃えている。ヤオコーオリジナル商品である、フルーツをふんだんに使った杏仁豆腐も販売する。

「ピノの手作りなめらかフルーツ杏仁(いちご)」(398円)

 新たな試みとして、鉄板焼を使って製造するメニューを「SACHI」というブランドで展開。厚焼玉子、鉄板焼き餃子、ハンバーグなどをラインアップする。売場はガラス張りとなっており、調理のライブ感を演出している。

「SACHI」ブランドの「鉄板焼ハンバーグ」(398円)
ガラス張りの売場で調理の様子を見せている

 新商品としては、店内で販売するローストビーフを使った肉総菜を投入。「ローストビーフ握り5貫」(330円)、「ローストビーフちらし」(1000円)などを揃える。インストアベーカリーで「ローストビーフサンド」など、同様にローストビーフを使った総菜パンを扱う。

店内で扱うローストビーフを使った「ローストビーフ握り12貫」(780円)

 直近の新店や改装店で導入中の「ミゲールさんのあぼかど」を使ったアボカド関連商品も充実させており、新商品もいくつか投入していた。

 そのほか、既存店でもおなじみの魚総菜コーナー「漁火」、唐揚げ・焼鳥専門の「幸唐」なども展開する。

魚総菜の「漁火」
「幸唐」では焼鳥や唐揚げといった鶏総菜を揃える

 今回も進化が見られたヤオコーの総菜売場。所沢北原店では、総菜部門の売上高構成比12.7%を見込む。

店舗概要
店名 ヤオコー所沢北原店
開店日 2020年11月20日
店長 山田重行
営業時間 9:00~22:00
店舗面積 2664.03㎡(806坪)
駐車台数 614台(SC全体)
駐輪台数 238台(SC全体)
年商目標 45億円(初年度)
従業員数 正社員30 名、パート・アルバイト180名(延べ人数)