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コロナ禍によって「内食」はどう変化した? 消費者意識を調査!

新型コロナウイルス(コロナ)の流行によって、内食需要が増加している。感染対策などにより、現場のオペレーション負担は増したものの、食品スーパー各社の業績は急上昇。予期せぬ業績押上げに、食品スーパー業界では一時金を支給する企業も出ている。業界に特需をもたらした内食需要の急増は一過性のものなのか。それともニューノーマルとして定着するのか。

消費者の半数近くが自宅で食事する頻度が増加! 

 コロナ感染拡大により、4月7日に緊急事態宣言が発令され、不要不急の外出を控えることが呼びかけられた。5月25日の宣言解除後も、依然として外出を控える傾向が続いている。

 感染拡大の第2波、第3波を懸念する声もあるが、流行以前のような生活を模索する流れは今後強まっていくと見られる。コロナ禍による消費者の意識変化は、食品スーパー業界にどのような影響をもたらしているのだろうか。

 日用品の国内流通の情報基盤を運営するプラネット(東京都)は、2020年9月14日~17日にかけて、全国4000人の消費者に対して意識調査を実施。消費者が家で食事をする理由を調査した。

 意識調査では、「あなたが、新型コロナウイルス感染拡大前(2020年2月以前)に比べて自宅で食事をする頻度が増えた理由をお答えください」という質問に対して、「非常に増えた」との回答したのは全体の20.5%だった。「少し増えた」(24.0%)と合わせて、全体の46%が、自宅での食事が増えている。「変わらない」との回答も51.0%あったが、半数近くが自宅での食事が増えたと答えている。

 自宅での食事が増えたと回答者に対して、「あなたが、新型コロナウイルス感染拡大前(2020年2月以前)に比べて自宅で食事をする頻度が増えた理由をお答えください。(お答えはいくつでも)」と聞いた結果をまとめたものが、図表①だ。

図表①「あなたが、新型コロナウイルス感染拡大前(2020年2月以前)に比べて自宅で食事をする頻度が増えた理由をお答えください」への回答。(回答者 1841人)

 該当項目をすべて選択する方式であるが、最も多かったのが「外食を控えているため」(72.1%)で、2位の「外出を控えているため」(59.8%)を大きく上回っている。この結果からは、「外に出ないから家で食べた」というのではなく、消費者はより積極的に「外食自体を控えている」という傾向が見て取れる。

 新型コロナウイルスの流行を受けて、感染予防のために「密」状態を避けようとする消費者の意識が強まった。これが外食を避ける行動につながり、多くの消費者が自宅での食事を増やすようになったと言える。

テイクアウト・デリバリーの需要はどう変化した?

 自宅で食事するために利用する、テイクアウトやデリバリーの利用頻度がどう変わったかについても調査した。

 図表②は「あなたは、新型コロナウイルス感染拡大前(2020年2月以前)と比べて、テイクアウトの利用や実施の頻度に変化はありましたか。」という質問に対する回答をまとめたもの。図表③では、「あなたは、新型コロナウイルス感染拡大前(2020年2月以前)と比べて、デリバリー・出前の利用や実施の頻度に変化はありましたか。」という質問への回答をまとめた。

 

 結果を見ると、テイクアウトの利用が増えたと答えた回答者の割合は25.0%と、一定の増加があったことが伺われる。その一方、テレビCMが大量に流れ、メディアの報道も多く見られたデリバリーサービスに関しては、「増えた」という回答は12.9%に留まった。

 この結果を見ると、コロナの流行によって自宅で食事をする機会が増えているなか、家庭内で調理する機会がもっとも増え、テイクアウトを交えながら、時にはデリバリーを利用して食卓を工面していることがわかる。

 10月1日より政府が各種「GoToキャンペーン」を実施しており、今後は外出をする人が増え、外食を楽しむ消費者が増えることが予想される。新型コロナウイルス流行が追い風となった形の食品スーパーの好調は、外食を控えた人々の一時的な避難先としての需要によるものだったのだろうか。それとも、健康面、あるいは経済面の視点で家庭内調理が見直され、今後定着していくのか。

 ウィズコロナの生活が本格的に始まろうとしている。食品スーパーによる家庭内調理の提案がどう変化していくのかにも注目だ。

<調査概要>
株式会社プラネットが調査企画した「食生活と秋の味覚調査」について、「アイリサーチ」(株式会社ネオマーケティングが運営)を通じて、全国4000人からインターネットでアンケート調査を行った。
2020年9月14日~17日にかけて実施し、回答を得た。過去の調査結果はこちら