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経営には3つのタイプが存在する

 ある創業経営者から聞いた話――。

 経営には3つのタイプが存在する、という。

 

 ひとつは、企業経営だ。誰もが知るところであり多くの経営者の手法である。数字をベースに企業を運営し、目標に到達しない数字を引き上げるためにヒト、モノ、カネの選択と集中を決め、マネジメントするというものだ。

 

 2つめは、商品経営である。自社が扱う商品にフォーカスして、企画、コンセプト、設計、技術、開発、試売、商品化、販売…というサイクルを回しながら企業運営をする経営者のことを指す。SPA(製造小売業)を志向する企業群などがここに当たる。

 

 そして3つめは、開発経営だ。常に新しいことにチャレンジしていくタイプであり、開発の対象は、商品だけにとどまらない。ビジネスのボーダーを取り払った発想やアプローチでこれまで市場に存在しなかったビジネス自体を具現化しながら、企業を成長させていこうというものだ。

 

 昨日のBLOGで書いたゲイリー・ハメル ロンドン大学名誉教授の考え方に似ており、とても驚かされるところだ。

 

 実は、この話を聞いたあとに尋ねてみた。

「人間を中心に据えた人間経営というのはないんですかね?」。

 

「アホ! それが大前提だ」と創業者からお叱りをいただいた。