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ちょっと自由すぎるかな?

 2月9日のBLOGで「男らしく、女らしく」という話を書いた。
男性と女性の「らしさ」がなくなったことが国力の低下につながっているのかな、という内容だ。

 

 これを書きながら考えたのは、ひょっとして、「大人は大人らしく」「親は親らしく」「子供は子供らしく」「先生は先生らしく」「学生は学生らしく」「先輩は先輩らしく」「後輩は後輩らしく」「上司は上司らしく」「部下は部下らしく」といった「らしさ」も同じなのではということだ。

 

 私の人生の途中までは、こうした線引きが確実に存在しており、その一線を越えた場合には、たとえ悪意がなかったにしても、何がしかの制裁が待っていたものだ。

 

 ところがある時期から、こうした線引きは曖昧になっていった。 

 TVの学園ドラマが「学生らしくって何?」ということを主題にして、学校から押しつけられる一方的なルールに疑問を呈するような機会が増えた辺りから変わってきたようなところはある。「らしくない」ことがカッコイイという風潮さえ現れた。

 

 それはそれで分からなくはない主張ではあるけれども、それを契機に、社会の秩序(アンシャンレジーム)が崩れ始め、国力が低下してきた気がする。

 

 社会的には、好き嫌いにかかわらず、個々人が与えられた役割をしっかりこなすことが良いことであり、社会の秩序を守るためのひとつの重要な手段として「○○らしさ」というのは必要なことだろう。

 決して、懐古趣味に走って、保守主義を良しとしているわけではないが、いまの世の中は、ちょっと自由すぎるのかもしれない。