日本の完全失業者数は318万人に達している。
新卒の就職難も各所から伝わってくる。
2011年3月に卒業する大卒の就職内定率は過去最低の57.6%(2010年10月時点)と「超・超・超・就職氷河期」。採用開始の早期化、就職活動の長期化、女性に対する差別、地域格差など問題は山積だ。
もっとも勉強しなければいけない「大学3年生」という1年間に就職活動を強いられる大学生を見ているとなによりも胸が痛む。
ただ、「超・超・超・就職氷河期」は、学生側にも問題があるような気がする。
その一因は、職の選り好みだ。
聞けば、学生の就職活動は、インターネットで検索できる「リクナビ」「マイナビ」のみに依存しており、両サイトに非掲載の中小・零細企業の求人を自分の足で探すということはあまりないらしい。
そのことが原因なのかもしれないが、「超・超・超・就職氷河期」であるにもかかわらず、小売業界は人気薄だ。
百貨店やイオン(千葉県/岡田元也社長)、セブン&アイ・ホールディングス(東京都/村田紀敏社長)などの大手企業やユニクロ(山口県/柳井正社長)、ニトリ(北海道/似鳥昭雄社長)などの勢いのある企業には多くの学生が殺到するが、地方で数店舗のみを構える企業は見向きもされない。
「デモシカ」的に就職しなさいと言うつもりはないし、学生の「寄らば大樹の陰」的性質や安定志向は理解できる。
それでも学生のみなさんには聞いてほしい!
どんな企業も初めから大きかったわけではありません。
夢もロマンもある企業が少なくない小売業界を検討の対象に加えて、ぜひ自分の価値観をもって確かめてみてください。