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実践!流通英会話22 ”住宅ローンを抱え、~に通勤している”を英語で言えますか?

海外店舗を視察に行っても質問ができない。視察先の担当者とあいさつができずにモジモジしてしまう。そんなアナタに“流通英語”の基本を教えます!第22回は、ウォルマートが出店してきたことに焦るあまり、判断を誤った事実が明らかになります。このスキットを読めば、商圏の顧客が求めるニーズは何だったのかを、詳細に尋ねられるようになりますよ。(これまでの全スキットはこちら

今回のシーンと登場人物

やまだスーパーマーケットの山田信彦社長は、ディスカウンターとの競合対策を学ぶために、コーディネーターの大森剛と共に、ダンデライオン・マーケットを訪問した。2人は、レイノルズ取締役と共に旗艦店に到着。ストーン店長の案内で、売場を視察する。途中、コーヒーに誘われ、今までの試行錯誤の過程を聴いている最中である。

 

登場人物
山田信彦 : やまだスーパーマーケット社長
トム・レイノルズ : ダンデライオン・マーケット取締役マーケティング部長
大森剛 : コーディネーター
ケン・ストーン: ダンデライオン・マーケット旗艦店店長

難易度(各英語センテンスに表記されています)
初級 : あいさつなど基本的な言い回し
中級 : よく使うので覚えておきたい言い回し
上級 : さらに突っ込んだ会話ができる言い回し

 

今週の英会話

ストーン:Most people in this area are middle class, but they have a house loan and commute to Cincinnati for work. They have limited time and money for grocery shopping. (中級)
この地域のほとんどの人は中流ですが、住宅ローンを抱え、 シンシナティに通勤しています。お客さまが食料品や日用品の買物に かけられる時間もお金も限られています

イノルズ:Since we had been in business for long time, we knew that. However, we ignored the fact. (中級)
この地で長い間、商売をしてきましたから、それは知っていました。 しかし、その現実を無視したのです。

ストーン:In the face of reality that Wal-Mart had finally come to our town, we misjudged.
ウォルマートがついにわれわれの街にやってくるという事実を前に、 判断を誤りました。

山田:Then, what did they want for grocery shopping?
それでは、彼らがふだんの買物に欲することは何だったのですか。

レイノルズ:Convenience, quick and easy shopping, and meeting the basic needs.
利便性、早くて簡単に買物できること、そして基本的なニーズを満たすことです。

ストーン:Also, most people want prepared foods and half-prepared foods since they have limited cooking time. Those products must be fresh, and at the same time, inexpensive.
そして、彼らの調理時間が限られていますので、調理済み食品や半調理品も 欲しています。これらの商品は、新鮮であると同時に、 価格が安くなければなりません。

山田:How did you address the real needs of the consumers?
消費者の真のニーズにどのように取り組んだのですか。

解説

前々回から、ウォルマート対策が失敗に終わった話について、レイノ ルズ取締役とストーン店長から聴いています。アップスケール化して 客数が減少した理由から次の打開策へ話が展開する途中段階が今 回のスキットです。打開策に話を展開させるために、山田社長は2つ の質問を投げかけています。その質問の仕方に着目してください。も うひとつ、文法で着目していただきたい点があります。それは、have の使い方です。今回のスキットには5つの have(またはhad)が登場 しています。文法的に分類すると2種類に分けられます。違いを下に 説明していますので、チェックしてください。

このセンテンスを覚えよう!

They have limited time : 直訳すると「彼らは限られた時間を持 っています」。haveは、「(物を)手に持っている」という意味のほか に、権利や自由や時間のような物ではない抽象的なものを「所有して いる」「備えている」「与えられている」というときにも使います。この センテンスの応用で、Do you have time?(ちょっとお時間いただ いてもよろしいですか?)も併せて覚えておくと便利です。

We have been in business for long time : スキットでは had beenですが、まず have been でご説明します。be in businessで「商売をしている」の意。現時点のことを言うときは We are in business. ですが、現在までずっと継続してきたことを示す 場合には、We have been in business となります。そしてその後 に、このスキットにあるように for long time(長い間)と付けたり、 for 50 years(50年間)などの明確な年数を付けたりします。さて、 今回のスキットは had been となっていますね。これは過去のある時 点までずっと継続してきたことを示す場合に使います。ここでは、ア ップスケールに改装した時点で、すでに長年商売をしてきたことを示 すために、had been となっています。

KEYWORD 一般的な用語

inexpensive : 「安価な」の意味。「値段が高い」「高価な」は expensiveと学校で習いました。この言葉の反対語が inexpensive です。「安価な」というと cheap という言葉を思い出しますが、この 言葉は「安くて品質が悪い」という意味にもとれますので、使い方に 要注意です。

KEYWORD 専門的な用語

grocery shopping : 一般食品と日用消耗品・雑貨を指す grocery。しかし、grocery shopping というと、生鮮食品を含み、 家庭で消費する食品や日用消耗品・日用雑貨を買いに行くことを意味 します。

needs : すでに日本語にもなっている、必要や要求を意味するあの 「ニーズ」です。