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訪日客、コロナ禍前の85%=回復鮮明、215万人―8月

外国人観光客でにぎわう大阪・道頓堀
〔写真説明〕外国人観光客でにぎわう大阪・道頓堀=13日、大阪市中央区(時事通信社)

 日本政府観光局が20日発表した8月の訪日外国人数(推計値)は215万6900人に上り、コロナ禍の影響を受けていない2019年8月(252万134人)の85.6%まで回復した。前年同月比では約13倍。中国からの団体旅行が再開されたほか、円安を追い風にアジアや北米からの客数回復が鮮明となり、コロナ禍前と比べた回復率が初めて8割を超えた。

 中国(香港・マカオ除く)の訪日客は36万人を超え、7月(約31万人)から増加した。ただ、東京電力福島第1原発の処理水が海洋放出されたことを受け、訪日旅行を取りやめる動きが出た影響も一定程度あったとみられ、回復率はまだ36.4%にとどまっている。

  国・地域別には韓国が56万9100人と最多で、39万6300人の台湾が2位。コロナ禍前に全体の3割を占めていた中国は36万4100人と3位で、これに香港(20万6300人)、米国(13万8400人)が続いた。

 訪日客の急増で、京都市など一部の観光地では、交通機関の混雑やごみ・騒音など住民生活や自然環境に悪影響をもたらすオーバーツーリズム(観光公害)も顕在化している。政府は具体的な対策を今秋にもまとめる方針だ。