ファーストリテイリングは、ユニクロの中期事業戦略をまとめ、今後は市場規模の大きい婦人衣料の開発・販売を強化すると発表した。現在、婦人衣料の売上げはユニクロ全体の4割程度だが、市場規模を考えれば「今後2~3倍に拡大する可能性がある」とし、スカート、ブラウス、ワンピースといった新しい商品ラインアップの開発を強化すると共に、婦人服の売場面積を十分に確保するため店舗の大型化を進める。
ユニクロの標準店の売場面積は250坪(825平方メートル)となっているが、今後その2倍の500坪タイプの店舗を増やす。500坪タイプの店舗は2004年秋に大阪・心斎橋に1号店をオープンして以降、71店舗(2009年6月末)に増えているが、今後は年間20~30店舗のペースで出店を続け、最終的には国内で200店舗にまで増やすとしている。
また、出店立地についてはここ数年郊外型ショッピングセンターを中心にしてきたが、今年4月にオープンした新宿西口店(東京都新宿区)が計画の2倍の売上高を上げるなど好調なことから、今後は都心立地の店舗を増やしていく。
中国32店、韓国30店など6ヵ国90店舗の規模となった海外ユニクロ事業については、今後、アジアでの出店を強化する。中国・香港と韓国では早期に100店舗体制を確立し、その後も中国・香港で年100店舗ペースでの出店を目指す。さらに、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、インド、オーストラリアへの進出についても検討を開始した。