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【米コンビニ】2009年の店内売上高は4.9%増、ガソリン販売は低迷

 全米コンビニエンスストア協会(NACS)がまとめた2009年の米コンビニ業界の店内売上高は前年比4.9%増の1824億ドル(約17兆円)となった。小売業全体では09年は7%の減収になったと見られており、逆風のなかでコンビニ業界は大健闘したといっていいだろう。

 

 ただ、米コンビニの多くはガソリンスタンド併設型で、ガソリン販売が店内売上高を上回る。そのガソリンは1ガロン当たりの販売単価が08年に比べて28.5%減の2.28ドルと下落したため、コンビニ業界の09年のガソリン販売額も26.9%減の3287億ドル(約30.6兆円)に落ち込んだ。ちなみに、米国でのガソリン販売の80%はコンビニ業界が占めており、ガソリン販売と店内売上高を合わせた09年の業界売上高は5111億ドル(約47.6兆円)となる。

 

 一方、利益面を見るとガソリンの粗利益は非常に低いため、米国のコンビニは利益の72.7%を店内売上で稼いでいる。店内売上高の商品分野別構成比を見ると、たばこ(35.8%)、フードサービス(17.3%)、飲料(14.0%)、ビール(7.7%)の順となっている。たばこは09年4月に連邦税が値上がりしたこともあって売上構成比が一段と高まっているが、これも粗利益率は低いため、粗利額に占める割合ではフードサービスがもっとも高く29.7%、続いて飲料の17.7%となっている。

 

 米コンビニのフードサービスにはサンドイッチなどのファストフード、コーヒーなど店内で販売する飲料などが含まれるが、日本のコンビニと同様に米コンビニでもこの分野を強化して利益を伸ばそうとしている。