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【米ウォルマート】米国事業の既存店は6四半期連続でマイナス、8~10月期

 米ウォルマート・ストアーズが発表した2010年8~10月期決算は、主力の米国事業の既存店売上高が前年同期比1.3%の減収となり、6四半期連続で前年割れとなった。米国では富裕層の消費支出が回復し、高級百貨店や自然食品スーパーなどの売上げが伸びているのに対し、中低所得者層が中心のウォルマートでは売上げ不振が目立っている。米国事業の8~10月期の売上高は新店を含む全店ベースでも0.1%減の621億ドルだった。

 

 一方、ブラジルやメキシコ、中国などを含む国際事業は大幅な売場面積の増加で、売上高は9.3%増の269億ドルに伸びた。米ドル安が売上げを押し上げている面もあり、為替変動の影響を除くと7.9%の増収だった。また、サムズクラブ事業は全店ベースで2.7%増、既存店ベースで3.8%の増収となった。

 

 営業利益については、粗利益率の改善と経費削減効果で米国事業でも1.9%の増益を確保した。 全社の売上高は2.6%増の1012億ドル、営業利益は3.1%増の56億ドルと増収増益だった。CEO(最高経営責任者)のマイク・デューク氏は「米国事業はクリスマス商戦で業界のプライスリーダーとなる。既存店売上高は第4四半期(10年11月~11年1月)で改善すると確信している」と述べた。