米ウォルマート・ストアーズは1月20日、消費者の健康に配慮した減塩食品などの低価格販売を目指す5ヵ年計画を発表した。
食品メーカーの協力を得ながら、2015年までに同社が販売する加工食品の塩分を平均で25%、糖分を10%減らす。心臓病やガンのリスクを高めると指摘されているトランス脂肪酸を含む食品は取り扱いをやめる。ナショナルブランドだけでなく、同社のプライベートブランドについても計画の対象とする。
また、調達や物流などサプライチェーン全体のコストを削減することで、青果の販売価格を引き下げる。消費者が手に取りやすい価格にすることで、野菜や果物の摂取量増加を促す。同様にコスト削減によって塩分や糖分などを減らした加工食品と通常商品の価格差をなくす。価格引き下げの総額は毎年約10億ドルを目標とする。
さらには、全粒穀物を使ったシリアルや全粒粉のパスタなど体にいい商品が一目でわかるようなシールを開発し、商品パッケージに張り付ける。
食品小売業としても全米ナンバーワンのウォルマートが「健康」を前面に押し出したことで、食品メーカーや競合他社も対応を迫られるのは必至だ。