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1年の間に35店でサービス開始!マルエツ、ネットスーパー売上伸長の理由とは?

大手小売のネットスーパーがしのぎを削る首都圏において、マルエツ(東京都/本間正治社長)が展開するネットスーパーが確かな存在感を示している。同社では2021年から持株会社ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(東京都/藤田元宏社長:以下、U.S.M.H)の共通インフラを活用したネットスーパーを展開。旧ネットスーパーから損益構造を変革するなど、大きな成果が得られている。

U.S.M.Hのインフラ活用で導入スピードが加速

 マルエツがネットスーパーに参入したのは2005年のことだ。店舗出荷型の直営ネットスーパーを立ち上げ、緩やかなペースで対応店舗を拡大し、17年までに9店舗で導入した。

 21年2月以降は、既存のネットスーパーをU.S.M.Hの「Online Delivery Ignica」(オンラインデリバリー・イグニカ:以下、オンラインデリバリー)に移行しながら、新規導入も一気に加速していく。21年9月までにオンラインデリバリーへの移行を完了した9店舗を含め、21年度(22年2月期)末時点で計35店舗にオンラインデリバリーを導入。マルエツの執行役員ビジネスデザイン本部デジタル開発推進部部長の長谷川茂雄氏は「自前のシステムではこれほど多くの店舗に導入できなかっただろう。U.S.M.Hのインフラを活用したことでオンラインデリバリーを一気に展開できた」と振り返る。

マルエツは21年2月以降、既存のネットスーパーをU.S.M.Hの「Online Delivery Ignica」に移行するかたちでネットスーパーを拡大。導入店舗数は今期末までに44店舗になる

 U.S.M.Hの買物アプリ「Scan & Go Ignica」(スキャン&ゴーイグニカ)の機能のひとつとしても実装されているオンラインデリバリーは、店舗側のシステムと連携する環境が整っているため、短期間で導入できるのが利点だ。従来は、商圏ごとにニーズを調査し、顧客を開拓したうえで、ネットスーパーを開設していた。しかし、オンラインデリバリーへの移行に伴って導入スピードが上がるとともに、「需要予測を検証後、店舗でサービスを立ち上げ、同時並行で顧客層にアプローチして会員数を増やしていく」というようなマーケティングプロセス

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