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センター化に舵切るイトーヨーカドーネットスーパーの現状と勝算とは?顧客体験向上も進む

ネットスーパー

長年、店舗出荷型のネットスーパー事業に取り組んできたイトーヨーカ堂(東京都/山本哲也社長)。2023年には大規模センターが稼働し、新たなスタートを切る予定である。キャパシティ拡大とともに、顧客との関係性強化や受け取り方法の多様化を進め、サービスの利便性向上を加速させていく考えだ。

2023年半ばにセンター出荷に移行開始

 2001年に「イトーヨーカドーネットスーパー」を開始したイトーヨーカ堂は現在、全126店舗のうち106店舗でネットスーパーに対応している。利用者数は堅調に伸びており、23年2月期はコロナ前と比べて約1.5倍、対前期比では1.2倍ほどになる見込みだ。全国的な傾向と同じく、子育てや仕事で忙しい30代女性が主に利用しており、1度の注文で平均25点、7000円ほど購入している。

 直近の売上高はコロナ前と比較すると約10%増で推移しているが、昨対ではなんとか前年を維持している状況だ。22年2月期は対前期比約1%増と伸びはやや鈍化傾向にある。これには店舗の出荷能力が限界を迎えつつあることが少なからず影響している。コロナ禍によって急増したニーズに、もはや店舗出荷型では対応が難しくなっているのだ。

 そこで、イトーヨーカ堂は首都圏の配送を店舗出荷型からセンター出荷型に移行するという大きな決断をした。処理能力を高め、高まる需要に応えられる体制を整え、事業拡大をめざす。1カ所目のセンターとなる「イトーヨーカドーネットスーパー新横浜センター(仮)」が23年半ばに神奈川県横浜市で稼働予定だ。また、すでに千葉県流山市へのセンター開設も決定している。

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