相次ぐQRコード決済サービスのリリース、大規模な還元策によるシェア拡大、競合サービス間の提携・合従連衡など、近年、決済サービスをめぐる情勢は目まぐるしく変化してきた。2020年からはコロナ禍により現金の受け渡しのないキャッシュレス決済のニーズが急増。キャッシュレス比率も大きく上昇している。決済業界ではいま何が起こっているのか。決済のプロフェッショナル、NCB Lab.代表の佐藤元則氏に聞く。
コロナ禍でニーズ急増3つのトレンド、「CSR」
佐藤氏は、決済におけるコロナ禍での3つのトレンドとして「Contactless(非接触)」、「Remote(リモート)」、「Saving(節約)」を挙げ、「消費者の行動変容に伴うこれらのトレンドを的確にとらえた決済サービスが伸びている」と分析する。
店員や決済端末と接触することなく、スマートフォンやカードを端末にかざすだけで支払いができる非接触型決済は、感染リスクを低減し、利便性の高い決済手段として、欧米を中心に普及がすすんでいる。クレジットカードの国際ブランドVISA(ビザ)によると、欧州では、非接触型決済が実店舗決済全体の75%を占め、米国では4人に1人が非接触型決済を利用しているとのことだ。
コロナ禍では、商品の注文と決済をオンラインで完結させる「リモート」型の決済方法も顕在化した。オンラインで注文して決済し、宅配または店頭で商品を受け取る「オーダー&ペイ(Order & Pay)」や「オーダー& コレクト(Order &Collect)」、オンラインで注文した商品を店舗の駐車場で受け取る「カーブサイドピックアップ(Curbside Pickup)」がその代表例だ。
世界中で広がる「後払い決済」
コロナ禍では、
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