BNPL、QRから非接触へ主役再交代…キャッシュレス決済新潮流2021

取材・文=松岡由希子(フリーランスライター)
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相次ぐQRコード決済サービスのリリース、大規模な還元策によるシェア拡大、競合サービス間の提携・合従連衡など、近年、決済サービスをめぐる情勢は目まぐるしく変化してきた。2020年からはコロナ禍により現金の受け渡しのないキャッシュレス決済のニーズが急増。キャッシュレス比率も大きく上昇している。決済業界ではいま何が起こっているのか。決済のプロフェッショナル、NCB Lab.代表の佐藤元則氏に聞く。

コロナ禍でニーズ急増3つのトレンド、「CSR」

セルフレジで支払いをする買い物客
現金を媒介とした新型コロナウイルスへの感染リスクが懸念され、キャッシュレス決済の利用が加速。2020年における日本のキャッシュレス決済比率は29.7%まで上昇した

食品スーパーのセルフレジ コロナ禍での消費者の生活様式や購買行動の変化は、決済の領域にも大きな影響をもたらしている。現金を媒介とした新型コロナウイルスへの感染リスクが懸念され、公衆衛生の観点からキャッシュレスを推進する動きが欧米やアジアを中心に広がった。キャッシュレス決済の比率が主要国に比べて低く、依然として現金決済が主流である日本でも、コロナ禍を機にキャッシュレス決済の普及が加速している。第一生命経済研究所のレポートによれば、2020年における日本のキャッシュレス決済比率は29.7%と、前年から2.9ポイント上昇した。決済の動向に詳しいNCB Lab. (東京都)代表の佐藤元則氏は「コロナ禍がキャッシュレス化への『追い風』となった」との見解を示す。

 佐藤氏は、決済におけるコロナ禍での3つのトレンドとして「Contactless(非接触)」、「Remote(リモート)」、「Saving(節約)」を挙げ、「消費者の行動変容に伴うこれらのトレンドを的確にとらえた決済サービスが伸びている」と分析する。

 店員や決済端末と接触することなく、スマートフォンやカードを端末にかざすだけで支払いができる非接触型決済は、感染リスクを低減し、利便性の高い決済手段として、欧米を中心に普及がすすんでいる。クレジットカードの国際ブランドVISA(ビザ)によると、欧州では、非接触型決済が実店舗決済全体の75%を占め、米国では4人に1人が非接触型決済を利用しているとのことだ。

 コロナ禍では、商品の注文と決済をオンラインで完結させる「リモート」型の決済方法も顕在化した。オンラインで注文して決済し、宅配または店頭で商品を受け取る「オーダー&ペイ(Order & Pay)」や「オーダー& コレクト(Order &Collect)」、オンラインで注文した商品を店舗の駐車場で受け取る「カーブサイドピックアップ(Curbside Pickup)」がその代表例だ。

世界中で広がる「後払い決済」

 コロナ禍では、

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