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米ターゲット、ECの当日配送を開始、買い物代行子会社シップトと連携

ターゲット、シップト
シップトの配送担当者がターゲットの店頭で商品をピックアップし、最短1時間で届ける

 米ディスカウントストア大手のターゲットは6月13日、EC(インターネット通販)で当日配送サービスを始めた。一部地域で実験的に行っていたサービスを、米国内の47州に広げた。

 2017年に5億5000万ドル(約600億円)で買収した買い物代行サーブスのシップトと連携する。注文を受けた商品をシップトの配送担当者がターゲットの店頭でピックアップし、最短1時間で顧客の自宅や勤務先などに届ける。

 年間99ドル(または月間14ドル)を支払ってシップトの会員になれば、これまでもシップトのウェブサイトからターゲットの商品を注文し、当日配送してもらうことはできた。今回始めたサービスではシップトの会員以外も、ターゲットのECサイトで注文した商品を当日受け取れる。生鮮食品を含め、約6万5000アイテムの中から商品を選べる。

 ターゲットのECを利用するのに会費はかからないが、当日配送の場合は1回の注文で9.99ドルの配送料を支払う必要がある。ターゲットのクレジットカード「レッドカード」で決済すると、購入代金が5%割引になる。

 ターゲットはECで注文した商品を最短1時間後に同社店舗で受け取ることができるサービスを、米国内の全1850店舗(ドライブスルーでの受け取りは約1400店舗)で実施しているが、シップトによる当日配送サービスを加えることでECの利便性を高める。

 19年2〜4月期のターゲットの既存店売上高は前年同期比4.8%増と好調だったが、ECによる押し上げ効果が大きかった。同四半期のEC売上高は42%伸びた。

 米国では大手小売業各社がECの配送サービスを強化している。アマゾンは4月、ウォルマートは5月に翌日配送を始めると発表した。アマゾンは年間119ドル(月払いは12.99ドル)の会費を払ったアマゾン・プライム会員が対象。ウォルマートは会費無料だが、食品は対象外となっている。ウォルマートは翌日配送サービスの対象エリアを年内に全米の75%(人口ベース)に広げる計画だ。