とある取材の場で、ユニー・ファミリーマートホールディングス広報室広報グループマネジャーの大月新介さんとおでんの話になった。
うだるような暑さのなか、なぜそんな話題になったかというと、大月さんが「夏場にもおでんって売れるんですよ」と教えてくれたから。とくにオフィス街の店で、女性からの人気が高いという。職場の冷房で身体が冷えた女性が、温かいおでんを買い求めることが多いからだ。
なるほどと納得したのだが、大月さんの次の言葉に思わず膝を打った。
「そもそもおでんって、食べたいと思った瞬間に意外とすぐに食べられない料理じゃないですか」
ふと、おでんが食べたいと思ったとき、皆さんはどうするだろうか。
家庭のある人であれば、鍋いっぱいにおでんをつくって楽しむことができるかもしれない。しかし独身の人や、料理に手間や時間をかけたくない人にとって、それは非常に億劫だ。
だからといって、渋い「おでん屋」で一杯引っ掛けるのもちょっと敷居が高い。値段もかなり高くついてしまうだろう。
そんなとき、やはり思い浮かぶのはコンビニのレジ前にあるおでん。手頃な値段で好きなタネを好きな分だけ、しかも街のそこら中で買うことができるのだ。もちろん真夏でも。
灼熱の中の数分間の“おでん談義”で、日本のコンビニが持つ圧倒的な利便性をあらためて感じたのだった。(y)