社会環境が大きく変化する中で、店舗での業務効率の改善は、小売業にとって喫緊の課題である。シュークリーム専門店「ビアードパパ」を展開する麦の穂では、日本コンラックスの新型自動つり銭機「Pay Cube」と連携したセルフレジを、「ビアードパパ」なんばウォーク店に初導入した。来店客との会話・サービス品質向上を目的として、他業務の省力化に取り組んだ同社の事例をレポートする。
1997年創業の麦の穂は、大阪府に本社を構え、独自のスイーツ・フードブランドの専門店や飲食店を展開する企業だ。20年6月現在、国内外の店舗数は約400(国内200店、海外200店)。海外は米国、台湾、マレーシア、タイ、パキスタンなど14か国まで広がっている。
同社が持つ多様なブランドの中で、もっとも歴史があり、高い知名度を誇るのが、99年に福岡県で1号店をオープンしたシュークリーム専門店「ビアードパパ」だ。「できたて・作りたて」をコンセプトに、注文を受けてからシュークリームを実演販売するスタイルで、30歳代前半から40歳代前半の女性を中心に多くのファンを獲得。多種多様な季節限定商品やコラボ商品なども人気を博し、昨年4月には20周年を迎えた。
ただその間、ドーナツ店等の他のスイーツ専門店の台頭やシュークリーム専門店が登場するなど、消費者にとってスイーツの選択肢が増えたことで競争が激化。さらに、最近ではコンビニエンスストアもスイーツを充実させるなど、業態を超えて競合するケースが増えている。
こうした状況を受け、同社では次代を視野に、競争力のある「ビアードパパ」の再構築に乗り出した。来店客との会話・サービス品質向上を目的とした他業務の省力化をテーマとする中で採用したのが、日本コンラックス社の新型自動つり銭機「Pay Cube」と大江電機の15インチKIOSKを連携させたセルフレジである。
セルフレジを昨年11月から導入したのは、「ビアードパパ」なんばウォーク店。麦の穂が事業開始初期に出した駅ビル立地の直営店で、多くの固定客がついている。導入前、同社内では売上高が大きく目減りするのではないかと危惧する声も少なくなかったという。だが、想定以上にセルフレジの定着が早く、省力化という点で一定の成果が出たと見て、同社では次なる展開も計画している。
同社が省力化のため、数ある競合製品の中から、日本コンラックスの新型自動つり銭機「Pay Cube」を連携させたセルフレジを選択した理由は何だったのだろうか。また今後、FC店を含めた既存店への波及についてはどのように考えているのだろうか。
社会環境が大きく変化する中で、店舗での業務効率の改善は、小売業にとって喫緊の課題となっている。麦の穂の取り組みの詳細については、特別レポートでぜひ確認してほしい。同様の課題を抱える企業にとって、大いに参考になるはずだ。
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