最近は地盤とする関東以外への新規出店が目立つロピア(神奈川県/髙木勇輔代表)だが、2024年10月に「ロピア上尾ビバホーム店」(埼玉県上尾市:以下、屋号は省略)を出店、11月末には「黒川フォレストモール店」(神奈川県川崎市)のオープンを予定するなど、首都圏にもまだまだ新店を投入していく構えであるようだ。本稿では、ロピアの現在の売場スタイルの礎を築いた「港北東急SC店」(神奈川県横浜市)を調査し、売場づくりのポイントをまとめてみた。
2022年8月に大規模リニューアル
港北東急SC店は神奈川県横浜市、横浜市営地下鉄「センター南」駅から歩いてすぐのショッピングセンター(SC)「港北東急S.C.」の地下1階にある。
同SCは元々、百貨店として開業した経緯があり(1998年に「港北東急百貨店」として開業)、2006年に百貨店から現在のSCに業態変更している。ロピアが出店したのは11年4月。デパ地下食品売場と入れ替わるかたちで港北東急SC店がオープンした。
当時はユータカラヤから現社名の「ロピア」に社名変更したばかりの頃で、売上高は350億円(11年2月期実績)。同店のオープンを契機に、ロピアは売場面積500~600坪の大型店を出店していくようになり、同社最大級の繁盛店「ららぽーとTOKYO-BAY店」(千葉県船橋市、13年11月オープン)へとつながっていく。
この港北東急SC店がロピアの売場づくりが大型繁盛店モデルに舵を切っていくターニングポイントとなった店舗といっていい。そして開店から11年超が経過した22年8月、約2カ月間の休業期間を挟んで売場を全面改装し、港北東急SC店は現在の姿となっている。
筆者歩測による同店の売場面積は約850坪。改装後は通路幅が広がり、ほかの店舗と比較するとゆったりとした印象の売場となっている。「センター南」駅の隣駅「センター北」駅に「ノースポート・モール店」(19年3月オープン)ができたことも影響しているのか、以前のような大混雑はあまり見られなくなっている。お客もじっくりと商品を吟味しながら買物をしている様子だ。
青果は同社最大級細やかな商品づくり
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