トライアルの継続的な成長を支えているのが、全国各地での積極的な出店政策だ。主力フォーマットのスーパーセンター(SuC)については既存ドミナントに加え、新規エリアの開拓も進んでいる。本稿では今年4月3日、四国エリア第1号店として香川県丸亀市に開業した「SuCトライアル丸亀店」(以下、丸亀店)の食品売場を中心にレポート。過去に出店実績のないまったくの新規エリアで、トライアルはいかに地域シェアを獲得しようとしているのか──。
※文中の価格はすべて税込
フジ、ハローズ、イズミに徹底した地域対応で対抗!
丸亀店はJR予讃線「丸亀」駅から直線距離で約800m離れた、瀬戸内海を望む臨海部に位置する。
周辺は店舗の南~西側が住宅地、北~東側が商業集積となっており、北東約250mの至近距離にはフジ(広島県/山口普社長)のショッピングセンター「マルナカパワーシティ丸亀店」、南東約1.8㎞にハローズ(岡山県/佐藤利行社長)の「ハローズ丸亀中府店」、南約2㎞にイズミ(広島県/山西泰明社長)のショッピングモール「ゆめタウン丸亀」など、中四国の有力チェーンが集客力の高い店舗を展開している。
こうしたマーケットに、トライアルは主力フォーマットである店舗面積約5000㎡のSuCで出店。新規エリアである四国開拓の足掛かりとなる店舗として、昨今進めてきた生鮮強化の取り組み、SuCならではの食品と非食品のワンストップショッピングの利便性、そして80台のスマートショッピングカート「Skip Cart®」の導入による新たな買物体験の提供により、マーケットシェアの獲得を図る。
取扱商品数は約4万5000SKU、売場スペース構成比は生鮮を含む食品ゾーンと非食品ゾーンでおよそ3:7のバランスとなっており、いずれもトライアルのSuCの標準設定である。
一方、丸亀店でとくに力を入れているのがローカライズされた商品政策(MD)の展開だ。詳しくは後述するが、生鮮のみならず日配品や加工食品、総菜などでも地域商品や地域需要に対応した商品を豊富に展開している。
これについてSuC事業を統括する
・・・この記事は有料会員向けです。続きをご覧の方はこちらのリンクからログインの上閲覧ください。